ADHDと飽きっぽさ~三日坊主は悪なのか?

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出典:Photo by JESHOOTS.COM on Unsplash

ADHDのみなさま、異様に飽きっぽいということはありませんか?衝動的に何かを始めてはすぐに飽きて、中途半端になってしまう。身に覚えがある方もいることでしょう。

ではこの"飽きっぽい"ことは悪なのでしょうか?私は否だと思っています。その理由について、自身の経験をもとに書こうと思います。

ADHDの飽きっぽさ

ADHDの飽きっぽさは、やるべきことに対して集中できないために生じる特性だといわれています。課題や仕事を最後までやりとげることができない、というのはADHDの方にありがちな特性です。

次から次へと興味の対象が移りやすいため、同じ作業を継続することが難しいのです。また衝動をコントロールすることも苦手であるがゆえに、思いついたら後先考えず即行動に移してしまい、失敗して後悔するということもよく見られます。

続かない趣味

私はとにかく飽きっぽいです。今までいろいろな趣味に手を出してきました。ゲーム、マンガ、アニメ、音楽、語学、プログラミング、ブログ執筆、ダンス、ランニング、野球観戦、映画、ドラマ、ファッション、メイク、読書、楽器、旅行など、ありとあらゆる分野の趣味を始めてみましたが、どれも3ヶ月ともちませんでした。

最初は熱意をもってやり始めるものの、気づけば完全に興味を失っており、続かないのです。何に対しても熱中できない自分、三日坊主な自分に嫌気がさし「自分は趣味のない人間なのではないか」「夢中になれるものがなく、つまらない人生しか送れないのではないか」と悩んだ時期もありました。

飽きっぽさは好奇心旺盛な証拠

飽きっぽいというとネガティブなイメージを持たれがちですが、私はむしろ逆だと考えています。物事に飽きやすいということはつまり、いろいろなことに対して関心が持てる、ということでもあります。

"食わず嫌い"という言葉があります。食べたことがなく味もわからないのに嫌いだと決めつけること、という意味で転じて、ある物事の真価を理解しないでわけもなく嫌うこと、という意味もあります。本当はいいものなのに、食わず嫌いをして手を出さないのはもったいないことだと思いませんか?

ADHDの飽きっぽさと興味の対象が移りやすいという特性は、ジャンルを問わずさまざまな物事に対して関心を抱かせてくれます。飽きやすいからこそ、次々といろいろな物事にチャレンジしようという気持ちになれるのではないでしょうか。

三日坊主を逆手にとって人生を豊かにしよう

"何事もとりあえずやってみる"という精神は非常に大切だと思います。何気なく始めたことから新たな発見があるかもしれません。思わぬ出会いが待っているかもしれません。

私はプログラミングを勉強したことで、自分にクリエイティブな活動が好きな一面があるということに気づき、ブログを書いて自分の考えをアウトプットすることがストレス解消に、読書ではADHDのためのいろいろなライフハックを学び、さらに海外旅行では言葉や文化が違っても親切にしてくれる人々に出会い、ダンスにハマり毎日やっているうちにダイエットに、外国語を勉強したことでその言語を母語としている外国人の友達とさらに仲良くなることができました。

もし私が好奇心旺盛なタイプではなく、新しいことに挑戦したがらない性格だったならば、どれも経験できなかったことばかりだったと思います。飽きっぽいからこそ、物事が続かないからこそ、みずからの興味関心の幅をどんどん広げていくことができるのです。

三日坊主?上等です。なんでもやってみて、なんでも挑戦しましょう。失敗することもあるでしょう。しかしその失敗から学べることもきっとあります。途中で飽きてしまってもいいじゃないですか。また新しいことをはじめてみましょう。常にチャレンジし続けるからこそ経験できることがあるはずです。ADHDの飽きっぽさは悪ではありません。むしろ人生を豊かにする可能性を秘めています。

参考文献

【わがままなのか「脳の特性」なのか:朝日新聞デジタル】
https://www.asahi.com/

【「不注意」について|知って向き合うADHD【保護者向け】】
https://www.adhd-info.jp/

Majiko

Majiko

大学4年生のときADHDと診断される。一般雇用で2年半就労するも体調不良により退職。現在は就労移行支援事業所に通いながら再就職を目指して奮闘中。モットーは浅く広く。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

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