断れないことのストレス~頼みごとをする時に考えてほしいこと
暮らし出典:Photo by Elisa Ventur on Unsplash
私は人からの頼みごとを断れない性格です。過剰に頼みごとをされ、この性格によってストレスが蓄積し、体調を崩してしまうことになりました。
頼みごとを断れない人は、周りから見ると"優しい人"と思われがちです。しかし、実際は周りが思っているよりも大きなストレスを抱えていることがあります。
よく他人に頼みごとをする人は、自分がどういったストレスをあたえているか考えてみてください。
ここでは頼みごとを断れない私の実体験と、その時感じたことを書いていこうと思います。
周りからの目線
私は大学を卒業して入社した会社で、いろんな仕事をとにかく一生懸命に覚えていました。そのおかげか、周りからは「飲み込みが早くて、よく仕事ができる」といわれていました。その時は、その言葉がとても嬉しかったです。
段々とできる仕事も増えていきました。最初は任せてもらえるようになることに、やりがいを感じていましたが、どんどん仕事量が増えていき、自分のキャパシティーを超える仕事を頼まれるようになっていったのです。
私は常にいっぱいいっぱいで、余裕がなく、毎日の仕事に取り組んでいましたが、周りからみると「あの子は頼めばなんでもできるし、してもらえる」と思われるようになってしまいました。
頼みごとへのストレス
仕事が忙しかったある日、先輩に「この仕事やったことがないからわからなくて、あなたはやったことがあるみたいだからお願いできる?」といわれました。正直その時は自分の仕事で手一杯でほかの仕事を受ける余裕など1ミリもありませんでした。
普段は全く仕事を断れない私でも、さすがに無理だなと思い切って「今抱えてる仕事が多くて、できそうにないです。すみません。」と申し訳ない気持ちと、受け入れることができないことを伝えました。
それで引きさがってくれると思ったのですが「どうしても無理なの?いつもは頑張ってやってるじゃない」といわれたのです。普段の私の性格を知っているからこその言葉だったと思います。
その方にとっては何気ない言葉だったかもしれませんが、その言葉で私は気分が悪くなってしまい、嘔吐してしまったのです。ひどいストレスからだったと思います。
頼みごとへの恐怖
そこから頼みごとをされるのがとても怖くなりました。自分のキャパシティーを超えることをするとすぐに気分が悪くなってしまったのです。
しかし、周りからの"頼みやすい存在"や"なんでも受け入れてくれる優しい人"という考えは変わらず、頼みごとは日に日に増えていくばかりでした。
頼みごとを受け入れるのも怖く、断るのも何をいわれるかわからないから怖いという状態が、会社にいるあいだずっと心の中にありました。
頼みごとをする人へ
頼みごとをする人は少しでも考えてみてほしいです。
頼みごとをいつも受け入れてくれる人が本当に余裕があるのか、どんな気持ちで受け入れているのか、もしかしたら大きなストレスを感じているかもしれません。
その可能性は大いにあります。いわゆる"優しい人"は波風を立てたくないからと、自分を犠牲にしている人も多いと思います。私はそうでした。
周りの人は頼みごとをする前にその人の忙しさや、抱えている仕事量を見てみてほしいです。「自分だったらできそうにないな」と思ったら、その人にとってもできないのです。
そして、いつも頼みごとを断らない人が断ったとしたら、それは限界を迎えている合図です。
もちろん、頼みごとをする人が100パーセント悪いわけではありません。頼まれる側の人がきちんと断る勇気をもつことも大切だと私は思います。
最後に
今になって、働いていた時のことを振り返ってみると「もっと忙しいことをアピールしておけばよかった」「強い気持ちをもって、頼みごとを断っておけばよかった」「自分のキャパシティーを周りにきちんと伝えておけばよかった」と思います。
頼みごとをする時は相手の様子をうかがって。頼みごとをされる人は自分のことを犠牲にせず。おたがいが配慮して対応していける社会になればいいですね。