孤食が心身に与える影響とは?孤食がうつを招くことも
暮らし うつ病6つの「こ食」
「こ食」にはいくつか種類があり、次のようなものがあります。
・孤食
家族が不在の食卓で、1人だけで食べることです。孤食が続くと好き嫌いを注意してくれる人がいないので、好きなものばかり食べる傾向になり栄養が偏るだけでなく、コミュニケーションの欠如から社会性や協調性のない人間に育ってしまう恐れがあります。特に、孤独を感じたり孤独によってつらいと感じる状態をいいます。
・個食(バラバラ食)
家族それぞれが、自分の好きなものを食べることです。家族形態が変化したことが原因と言われています。好きな物だけ食べるので栄養が偏り、好き嫌いを増やすことになります。また、協調性のないわがままな性格になりがちです。
・固食
自分の好きな決まったものしか食べないことです。これも、栄養が偏るのはもちろん、わがままな性格になったり、肥満や生活習慣病を引き起こす原因にもなったりします。
・小(少)食
いつも食欲がなく、少しの量しか食べないことです。小食が続くと必要な栄養が足りなくなります。
・粉食
パンやピザ、パスタなど粉を使った主食を好んで食べることです。米食と比べるとカロリーも高く、おかずも脂肪などが多くなり栄養も偏りがちです。
・濃食
加工食品など濃い味付けのものを食べることです。塩分や糖分が多く、味覚そのものも鈍ってしまいます。
上記の他にも様々な「こ食」がありますが、紹介したようなこれらの「こ食」は、子供の心身の成長に影響を及ぼしたり、大人であっても精神面に影響を及ぼしてしまいます。
孤食が及ぼす心身への影響・問題とは
人間はもともと、家族単位で食べ物を分け合って食べてきた”共食”の生き物であり、これはどの民族にも共通することとされています。
食事は生きる上での中心的な行動であり、これが乱れることで生活リズムが乱れ、その他の生活習慣までをも脅かすことになります。
これは肉体的なことだけにとどまらず、精神面においても情緒不安定になりやすいなど多くのデメリットを生み出します。
食事はコミュニケーションをとるためにも重要で、学びの場としての機能を持つため、これが失われることで子供の発達にも大きな影響を及ぼすと言えるでしょう。
また、成人後の孤食では、男性は一人暮らしの場合、孤食でない人に比べて2.7倍うつになる可能性が高く、一方の女性は同居または一人暮らしに関わらず孤食の場合1.4倍うつになりやすいようです。
孤食では「共食」によって受けられるコミュニティへの所属意識や、サポート受けていると実感を得られる場が失われてしまっているのです。
孤食の原因・対策
孤食化の原因としては、次のようなライフスタイルの変化にあると思われます。
女性の社会進出によって共働き家庭が増え、子どもを持たない選択をする家庭も珍しくなくなってきました。シングルマザーなどのひとり親世帯など、子どもが1人で食事しなければならない状況は増えていると言えます。
独身の一人暮らしで自宅はもちろん、外食でも一人席に座ることで孤独を覚えてしまっている場合や、高齢者であれば、配偶者を亡くし、家族とも疎遠になってしまっている場合。
上記のような、状況にある方は現代社会において増加傾向にあります。では孤食に対して、私たちはどう対策していけばよいのでしょうか。
・子供の孤食の場合
都合が合わずに食卓を一緒に囲めない場合は、子供あてにメッセージを添えるのがおすすめです。
子供が携帯電話やスマートフォンを持っている場合には、メールやLINEでタイミングよく、「いただきます」や「ごちそうさま」の挨拶を交わし合うのも大切です。
クリスマスやお誕生日など、家族のイベントはできるだけ予定をあわせて、ちょっと豪華な食卓を一緒に囲みましょう。
・独身の一人暮らし・高齢者の場合
皆で食事をする機会を設けることが大切で、料理教室をコミュニティの場にするのも良いかもしれません。少人数制で男女一緒なので和気あいあいとした雰囲気の中で料理を作り、調理後は皆で一緒に料理を食べるので、食卓を囲んだ交流ができると思います。また、地域の在宅福祉サービスの一環として昼食交流会の「会食サービス」を利用すれば、食事を中心とした居場所づくりにもなります。
まとめ
家族や友人、職場の仲間と食事をするときには、ただ一緒に食事を共にするのではなく、食事中にスマートフォンをいじったりするのは我慢して、会話を楽しむなどコミュニケーションをとることを大切にしていくことが、心身の健康につながっていくのではないでしょうか。
参考文献・引用元
孤食はなぜダメ?悪影響は?忙しいパパママ必見7つの対策
https://moomii.jp/
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