主治医との関係性~良好な関係を築くには
暮らし出典:Photo by National Cancer Institute on Unsplash
障害を持っている方にとって、主治医とは切っても切れない関係だと思います。主治医と良好な関係が築けていたら、自分の気持ちが少し楽になることがあります。
そこで、主治医との関係性について、私の体験談を書こうと思います。
主治医との関係性に困っている人が多い
「自分の考えや気持ちを伝えることができない」「主治医が一方的に話をして終わる」「ほとんど話をしない」など、主治医と関係性を築くことが難しいという話をよく聞きます。しかし私自身は、主治医との関係は良好で、さまざまな悩み、相談や話をすることができています。
ただ、初めから自分自身のことを主治医に話をすることができていたかといわれると、そうではありません。
主治医との出会い
4年前にうつ病を含む躁うつ病を発症しました。発症した当時、心療内科について全く知らず、どの病院を受診したらいいのかわかりませんでした。そのため、近隣の心療内科を調べ、全てに電話をし、そこで受付の対応が良かった数軒の病院へ行き、その中で話をした1人が現在の主治医です。
初診では、過去から現在までの状況を聞き取られました。私は自分の話をすることが苦手なので、初めからうまく話せたわけではありません。
それに加えて、私は基本的に人を信頼していないため「この人(後の主治医)に自分のことをどこまで話したらいいだろう」「どうせ私のことなんて理解してもらえない」と思い、かいつまんでしか話をすることができませんでした。
しかし、受診するにあたって、現状と今後どうしたらいいのかわからないということだけは伝えました。そうしないと、医者(後の主治医)も今の私の状況を理解することができないと思ったからです。
数年かけて関係がよりよくなる
主治医と会う前は、心療内科に行くことに否定的な考えでした。「どうせ私の考えや気持ちは理解してもらえない」「話したところで何も変わらない」と思っていたからです。しかし、主治医に話を聞いてもらい、この先生なら自分のことを話すことができるかもしれないと思えたことが、良好な関係を築く第一歩だったと思います。
その後も受診するたびに、自分のことを積極的に話すようにしました。うまく話せなかったとしても、せかすことなくじっくり話を聞いてくれて、私が考えていることや気持ちを理解しようとしてくれました。
私にとっては、せかすことなく、私のペースで話をさせてくれたことも、主治医と良好な関係を築くことができた重要な要素だと思います。
アドバイスや指摘もしてくれる
ある程度関係性が築けてから、主治医からアドバイスもしてくれるようになりました。「こうしたほうがいいんじゃない」「これやってみたら」という風に、自分では考えつかないことを教えてくれます。それらを試してみると、案外自分に合っていたりするので、素直に一度やってみることにしています。
できない場合は、なぜできないのかきちんと説明することにしています。そうすることで、主治医も異なる方向からアプローチしてくれます。
意見が対立することもありますし、指摘されることもあります。ただその時に、主治医は自分の意見を押し付けるのではなく、なぜそう思ったのか、なぜ指摘したのかきちんと説明してくれます。私もなぜそのような考えにいたったのか話します。そうすることで、お互いの考えを理解することができますし、話の食い違いが少なくなります。
受診する際に気を付けていること
私の場合は、2週間に一度通院しています。その際、2週間で何があったのかを聞かれるので、その間になにがあったのか、悩みや相談したいことはこまめにメモしています。
そして、話したい内容をまとめておきます。まとめることで自分の頭の中も整理されますし、主治医に伝えたいこともきちんと伝えることができるので「メモをする」「話をまとめておく」この2点は行っています。
さいごに
「主治医との関係性」に求めるものは、人それぞれ異なると思います。上のような主治医との関係性は私の考えであって、正しいわけではありません。コラムを読んでくださっている方にとって、いいことかどうかわかりません。
ただ「何でも話せるかどうか」「自分の考えや気持ちを主治医が理解しようとしてくれているか」は、重要な要素ではないかと思います。
自分のことを開示することができたり、なんでも話すことができる人がいるだけで、少し気持ちが楽になりますので、試してみてはいかがでしょうか?