自閉症スペクトラム持ちの人は冷静な対応ができない?
発達障害予想ができないことを突然言われて、パニックになり、冷静な対応ができなくなってしまう。これは自閉症スペクトラムの特徴の一つです。今回は、僕がパニックになってしまった経験を話したいと思います。
ケース1 アルバイト中にあったクレーム対応。
ゲームセンターでアルバイトをしている時にクレームがありました。内容は「UFOキャッチャーの景品が取れない」というものです。
対処の仕方は事前に先輩から聞いていたのですが、実際に対応となるとお客さんからの圧力が強く、冷静でいられなくなりました。さらに、お客さんからは「取れるかどうか実際にやって見せろ」と言われ、僕はその台をプレイしました。
実際にプレイしてみると景品が取れなくて、どんどん焦りが増してきました。今回僕がクレーム対応した台は「確率機」と呼ばれるもので、一定回数プレイされると景品が取りやすくなる仕組みです。
しかしクレーム対応時、僕は台についている無料プレイでできるボタンを押してプレイしており、何回やっても遊んだ回数に含まれないため、ずっと景品が取れないままでした。
お客さんもイライラがつのり「上司を呼んで来い」と言われ、そのまま上司の元へ行き状況を説明して、代わりにクレームを対処していただき解決することができました。結局自分の力でクレームを対処することはできませんでした。
もっと早くに相談しに行き、上司に対応してもらえばよかったと今では思います。お客さんの圧力から僕の不安がつのり、冷静さを失い、時間が進むにつれどんどんパニックになってしまいました。
ケース2 電話応対練習
こちらは就労移行支援事業所で起きた出来事です。その日もいつも通り作業をしていると、電話応対の練習をすると当然言われました。
僕は電話対応練習の待ち時間の中「いつくるんだ」「呼ばれたらどうしよう」「ちゃんと対応できるか」「失敗したら怒られるのでは」という不安な気持ちでいっぱいになりました。その不安に耐えられずにパニックを起こし、体調不良でその日は早退することになりました。
突然言われた電話対応練習、いつ呼ばれるか分からない不安、正しく応対できるかという恐怖、沢山の悪い感情が僕をパニックに陥れました。
以上を踏まえて
以上のケースからも分かる様に、恐怖、圧力、不安、険悪などマイナスの感情が大きくなればなるほど自分自身の冷静さはなくなりパニックになっていくのです。そしてパニックのままになっていると、いつの間にか体調にも悪影響を及ぼしかねないとても怖い状況になります。
自閉症スペクトラムの方は状況変化に対応するのがとても苦手で不安に思うことが多いです。状況を変化させる場合は一気に変化させるのではなく少しずつ変化させることをお願いします。
参考文献
【NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター】
https://www.ncnp.go.jp/hospital
自閉症スペクトラム障害(ASD)