今更聞けない、共感性羞恥について

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ネット上で「共感性羞恥(きょうかんせいしゅうち)」なる言葉を聞いたことはありませんか?詳しい意味を知らなかったり間違って覚えていたりすることがないよう、解説していきたいと思います。

HSPの関連ワード

「共感性羞恥」とは、他人が叱られるなどして恥をかいていると自分も恥ずかしくなる感情のことで、共感性や感受性の鋭敏なHSPにとっては関連用語として挙げられるほど身近な感情です。簡潔に言えば「いたたまれない」という感情です。

これを感じやすい人は、例えばテレビ番組のドッキリ企画が「可哀想で見ていられない」となるそうです。他人の恥が伝播しやすいのは、そのまま共感性の高さでもあるので、相手に立場に立って考えるのが得意になるともいわれていますね。

大学時代、運動部の壮行会に向けてなのか発声練習をしている一団を見かけたことがあります。「まだ声が小さい!」「腹から声を出せ!」と怒号も飛び、「なんだこの軍隊じみた集団は」と軽く引いたものです。同じことを考えている学生が多かったのか、「軍隊じみて怖いので、よそでやって欲しい」というクレームが届いたようで、あれ以来軍隊集団は見かけておりません。しごきを目撃して「共感性羞恥」が湧いたのだと思います。

HSPでなくても、微細な共感性羞恥なら誰もが感じます。恥をかく他人に感じた「いたたまれなさ」の強弱は、自分がHSPかどうかにおける一つの指標となるかもしれません。

恥をかかされた!ケジメ!

ネット上では意味が異なっており、「思春期にやりそうな『イタい』行いを見て、即刻辞めさせたくなる」というニュアンスになっています。本来の意味と違うのは、対象自らが恥ずかしい行いをしており後で恥をかくであろうことが明白なことです。俗に言う「中二病(後で恥ずかしくなる思春期の行い)」を見た時に多い反応です。

後で恥ずかしくなるであろう行いに対し、あらかじめ恥ずかしさを感じるという意味では確かに「共感性羞恥」と言えるかもしれません。ただ、「お前に恥をかかされた!謝罪しろ!」とばかりに叩き・弄り・晒しといった攻撃に出ているのが、ネット上における「共感性羞恥」です。

言い換えれば、「恥をかきそうな人を見て、自分が恥ずかしくなった」「恥をかかされたからケジメをつけさせてやろう!」という思考回路です。具体的には、自信満々に下手な絵や小説をアップロードされると許せなくなるといったところです。これを持ち出して被害者面をし叩き活動に勤しむ様は、最近では「うっせえわ」の反応“に対する反応”が好例といえます。

他人に寄り添える優しい人?

共感性羞恥にも個人差はあり、何が見られて何が駄目なのかは人それぞれ異なります。ただ「他人の感情を読み込みすぎて苦しむあなたは、本当は他人に寄り添える優しい人だよ」という慰めには些か疑問があります。

共感性があるかどうかと他人に寄り添えるかどうかはイコールではなく別々です。目を反らすこともあるでしょうし、何なら「よくも恥をかかせてくれたな!」と怒り出すことすらあり得ます。

そもそも他人の恥に共感している訳ではなく、「恥ずかしかろうな」という主観に過ぎません。見ていて可哀想なほど叱られていても、本人はさほど気にしていないことさえあるでしょう。そのため、「観察性羞恥」という別名で呼ばれる場合もあります。

主観で恥を共有したつもりになる以上、他人の感情に共感して寄り添っているかどうかはケースバイケースでしかありません。ましてや、勝手に深読みや誤解をして誹謗中傷やマウンティングに走るようならば、単なる独り善がりです。

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

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