セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜

「Create the New Job! -指先で奏でるメッセージ-」(セコラム!第2回)

『セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜』 vol.2 <毎月25日連載>

「障害があっても学びたいことが学べるようにしたい」
こう熱く語ったのは、「NPO法人ゆに」事務局長代理の窪埼泰紀さん。彼は障害があっても学べる環境を創ることを目指し、障害学生支援サービスを立ち上げました。

僕は「暮らしの面」から障害福祉にアプローチをし、障害があっても暮らしたいように暮らせるようにサポートしていくサービスを行い、彼は「教育の面」から障害福祉にアプローチし、障害があっても学びたいことが学べるようにサポートしていくサービスを行っています。

障害といっても様々な種類が存在します。
耳が聞こえない、手足が動かない、目が見えない、知能に遅れがある、心が不安定…。
同じ障害であっても、障害の程度は様々で、どういうところに困っているのかは人それぞれ違います。

でも障害者だからではなく、あらゆる人が何かしら困っていることを抱えています。みんな違ってみんないい。桜梅桃李。だからこそ、あらゆる人が特別な存在ではなく、障害があっても、困りごとがあっても、あらゆる人が共存/共生している社会。それが僕の理想とする社会。


さて、授業現場では、どのような人がどのようなことに困っているのだろうか。
例えば耳の聞こえない人。彼らは先生の言っていることが聞こえない。生徒が質問したことが聞こえない。ここに耳の聞こえる人と聞こえない人の間に学べる/学べないの差がうまれ、教育を受ける権利をはく奪されていると言っても過言ではありません。

窪埼さんはその差を解消するために、要約筆記をサービスとして展開しました。
要約筆記とは、話している内容を要約したり、そのまま転記したりし、文字として情報を伝えることを指します。要約筆記サービスによって、先生の言っていることや生徒が質問したことが、ほとんど時間の差異がなくリアルタイムで伝わることで、耳の聞こえない人が耳の聞こえる人と同じように教育を受けることができるようになりました。


窪崎さんが展開する障害学生支援は公的な障害福祉サービスではありませんが、多くの人に必要とされるニーズがあります。窪埼さんがこのサービスを考え、立ち上げ、運営し、どのように事業として確立していったか。また、苦悩や喜び、不安や将来のビジョンを紐解くトークイベント“WellCON京都”を10/14(金)19:00から京都で開催します。ご飯を食べながら、学びあり/遊びあり/出会いありの盛りだくさんな内容を体感できますので、興味あれば是非ご参加ください!
【詳細/申込方法はこちら☞http://ubdobe.jp/event

世古口 敦嗣(せこぐち あつし)

世古口 敦嗣(せこぐち あつし)

就職活動に失敗し、何となく障害福祉の世界へ。障害者が暮らしやすいまちをつくるNPO法人サポネや医療福祉エンターテインメントのNPO法人Ubdobeなどを経て、農業を中心とした障害のある人が働く拠点「三休 – Thank You -」を今年4月にオープン。それ以外にNPO法人月と風と理事やKAIGOLEADERS OSAKAコアメン、ふくしあそび探求舎代表を務める。

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