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トゥレット症候群とは?〜周囲の理解が必要不可欠です

出典:http://www.photo-ac.com


みなさんはトゥレット症候群という難病をご存知ですか?ほとんどの人は聞いたことすらないのではないでしょうか。あまり認知されていないトゥレット症候群ですが、発達障害や自閉症と同じように、生活の中での周囲の理解が必要不可欠な病気です。


トゥレット症候群とは?



トゥレット症候群(トゥレット障害)は、チックという神経性心疾患のうち、音声や行動の症状が主体で慢性の経過をたどるものを指します。 発達障害に類する脳機能障害です。 1000人から2000人に1人の割合で発症するとされており、男女比では3:1で男性に多いと言われています。 小児期(多くは7歳前後)に発症することが多く、約半数は18歳までに消失または軽快すると言われています。親の育て方、しつけ、家族機能が原因ではないことが分かっています。


トゥレット症候群の症状と原因



症状は、大きく下記の2つがみられます。

①運動チック
瞬きや顔をしかめる、首を振る、腕や肩を振り回す、体をねじったり揺すったりする、自分の体を触ったり叩いたりする、口の中を噛む、他人の身体や周囲のものなどにさわるなど

①音声チック
咳払い、短い叫び声、汚言症(罵りや卑猥な内容)、うなり声、ため息をつくなど

トゥレット症候群の原因は、遺伝的要因と環境要因の両方が関係していると言われていますが、原因はまだはっきりしていません。大脳基底核の脳内回路(ドパミン系)に異常があると考えられています。遺伝的要因として、患者の60〜90%に家系内に同じトゥレット症候群の患者がいることが分かっていますが、必ずしも遺伝するとは言えません。精神的ストレスなどの環境要因で増悪することがあります。

併存症として下記の障害があります。

強迫症/強迫性障害、注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害、睡眠障害、学習障害、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害、不安、抑うつ傾向、怒り発作など


トゥレット症候群の治療法



トゥレット症候群の治療方法の代表的なものとして薬物療法と精神療法(行動療法)があります。

①薬物治療
子どもで心理教育や環境調整では解決できない場合や大人の場合に選択されます。主にハロペリドールやリスペリドンなどの向精神薬や、うつ病の治療に使用されるSSRIやベンゾジアゼピンが使用されます。副作用が出ることがありますので、この他に漢方が選択されることもあります。

①精神療法(行動療法)
ハビット・リバ−サル法を中心に包括的な行動的介入が有効とされていますが、日本ではあまり普及していません。子どもの場合、親へのカウンセリングも行います。症状の改善には、本人の注意がチックばかりに向かないようにする事や、興味のあることに集中させる事が有効です。

上記の治療法以外にも、心理教育や環境調整を行うことや抗ストレス性を高めることなどが有効とされています。また、患者自身及び家族、周囲の人々の理解や症状から生じる周囲の偏見やいじめなどの予防も必要です。



多くの場合、トゥレット症候群は青年期・成人期に軽快・改善する傾向にありますが、一部には成人後も強い症状が残る事があります。また、チックよりも併存症が問題となる事があります。

この病気は年齢にあった診療科を受診してください。子供の場合小児診療内科・児童精神科のある病院、大人の場合は精神科や神経内科、心療内科を受診するようにしてください。発達支援センターの相談窓口では、病院の紹介だけでなく、どのような治療方法かなど、病院の詳しい情報も教えてくれる場合があります。

障害者ドットコムニュース編集部

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