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医療的ケアとは?日常的に医療ケアが必要な子どもたちに適切な支援が届くために

出典:photo-ac.com


2016年5月26日、改定障害者総合支援法が参議院本会議で採択されました。この改正により、法律に初めて「医療的ケア児」という言葉が明記され、自治体は医療的ケア児の支援の努力義務を負うようになりました。

医療的ケアとは?



医療的ケアは、家族や看護師が日常的に行っている経管栄養注入やたんの吸引などの医療行為を指します。医療的ケアは、医師による治療行為と区別され、介護や教育などの現場で定着してきました。法改正により、家族又は看護師、所定の研修を受けた介護士が医療的ケアを行うことができるようになりました。


医療的ケア児について



出産の高齢化や医療技術の進歩により、これまで助からなかった新生児が生存できるようになってきました。これに伴って障害やたんの吸引や経管栄養などの日常的に医療的なケアが必要な子ども達が増加しています。

医療的ケア児は、従来の制度では「重症心身障害児」に認定されず、十分な支援を受けられませんでした。呼吸器や胃ろう、たんの吸引などの日常的な医療行為が必要ですが、立ったり歩いたりできるため、重度とはみなされませんでした。今回の法改正で、「医療的ケア児」に対して支援が届くことになりました。


医療的ケアの課題



自治体は医療的ケア児の支援の努力義務を負うことになりましたが、自治体ごとの対応に違いが出ることが考えられます。保育園や幼稚園では対応する看護師などの配置が十分にできないため、安全性を確保できず入園を断られることがあります。また、自動発達支援事業では医療的ケアが受けらるところが限られているため、入所待ちの人が多くいます。新生児医療にかかわる医師や看護師、施設の慢性的に不足していて、NICU(新生児集中治療室)から在宅生活への移行時期が早まる傾向にあり、家族の負担が大きくなってきています。



まだ「医療的ケア児」という言葉自体の認知度が高いとは言えません。制度の狭間に取り残されていた子供たちへの支援が急がれます。

障害者ドットコムニュース編集部

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