体験者が語る、パニック障害とその改善法
パニック障害・不安障害出典:http://www.photo-ac.com
筆者は、ある日突然急激な動機とめまい、手足のしびれに見舞われ、パニック障害と診断されました。何もできずに家に引きこもる毎日、半年たってようやく少しずつ外に出られるようになりましたが、予期不安で外食も出来ず、美容院にも行けなくなっていました。パニック障害は本当に怖い病気です。しかし3年半経った今では、予期不安はほとんどなくなり、日常生活もスムーズに行えるようになりました。今回はそんなパニック障害について筆者の経験を踏まえて説明します。
そもそもパニック障害ってどんな病気なのか
パニック障害とは、突然起こる激しい動悸や発汗、頻脈、ふるえ、息苦しさ、胸部の不快感、めまいといった体の異常と共に、このままでは死んでしまうというような強い不安感に襲われる病気です。
この症状のやっかいなところは、心電図、血液検査、MRIなどの検査を受けても異常がなく、その時まで精神疾患についての知識がない場合、発見が遅れるところにあります。筆者も最初の発作からパニック障害と診断されるまで、約1か月ほどかかりました。
主な治療法は薬物療法ですが、それ以外にもパニック障害を軽減させる方法はたくさんあります。今回はその中でも筆者が実践して特に効果があったと思う方法を紹介します。
とにかく外に出てみる
筆者がまずおすすめしたいのが、「とにかく外に出てみる」ということです。パニック発作が起こった時の恐怖感から、電車、映画館、美容院など特定の場所に行くことに恐怖を覚える方も多くいらっしゃると思います。
パニック障害の改善方法には薬物療法以外に、ウォーキングなどの「運動療法」や、自分の苦手な環境に足を踏み入れる「暴露療法」などがあります。しかし、恐怖心がまだ大きい方や、発作以外に慢性的な症状が出て入る方にとってはハードルが高いと思われることもあるかもしれません。
そのハードルを下げるために、外に出て何かをすることを目的にするのではなく、まずは外に出ること自体を目的とします。例えばベランダに出て日の光を浴びるなど、時間も内容もその日の気分で良いと思います。大事なのは、できるだけ毎日続けることです。
「千里の道も一歩から」といいます。「外に出る」という小さな一歩が、症状を改善させる一歩に繋がるのです。
とにかく笑う
パニック障害を発症すると、予期不安も相まって、笑う時間というのが本当になくなります。症状を気にして友達からの誘いを断る、仕事や用事があってもいつ発作が起こるか分からない不安感にビクビクしている、など今までに当たり前にあった笑う機会というものも奪われていくのです。
楽しいことなんかないのに笑えるわけがない!と思う人もたくさんいらっしゃると思います。ですが、私たちの脳は単純で、それがたとえ作り笑いであっても、笑っていると勘違いしてくれるのです。
笑うという行為には免疫力をアップさせる効果があります。1日のほんの少しの時間でも良いので笑ってみるとよいでしょう。少なくともその間は、不安感が減っているのを実感できると思います。
今回紹介している2つの方法は、実践してすぐに症状を改善するものではありません。しかし、一番怖いのは病気を怖がるあまり何もしないことです。パニック障害という病気をきちんと理解し、今自分に出来ることを主体的に行う、結果的にそれが症状を改善する1番の近道になるでしょう。
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