交流分析~自由な子どもの状態である私
暮らしBecca Tapert
私は協調性に欠けているところがありました。幼少期から振り返ると両親の注意に耳を傾けず、自由気ままな生き方をしていました。年齢を重ねるに連れて社会不適応者ではないかと不安にかられることもありました。しかし、アメリカの精神科医エリック・バーン氏による交流分析という手法を通じてこの状態を長所と捉えることと、私が欠けている箇所はどのようにして改善をしていけばよいのかを認識することができました。そこで、私の性格をベースとしてではありますがこのコラムで交流分析を紹介していきます。
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交流分析と5つの自我
交流分析は対人関係で生じている交流のパターンを診断した分析手法で、私たちの内部にある自我の状態を表しております。 自我の状態は「親」「大人」「子ども」の3層からなっております。さらに「親」と「子ども」には2つの種類があります。つまり、5つに分類できます。 「親の自我状態」は、親や周囲から教えられたことをもとにした行動状態であり、それが自分の考えや価値観をつくります。これは、良心や理想と深く関わり必要なルールを教える反面、支配的で厳しい面を示す「批判的な親の状態」と、思いやりや優しさの側面を持つ、ときにお節介な「養育的な親の状態」といった顔も持ちます。 「大人の自我状態」は、知性や理性を持ち合わせた自我であるために、物事を客観視しながら、感情に捉われず論理的に物事を判断します。しかし、この部分が強いと感情に乏しくなります。 「子どもの自我状態」は、子どもの時の体験を再現した自我で、この再現には自分の感情や行動も含まれます。子どもの頃の自由奔放さが前面に出ることで自己中心的になる「自由な子どもの状態」と、親へ順応であった幼少期を再現することで、自分の感情を殺して相手に従う「順応した子どもの状態」があります。また、「自由な子どもの状態」が低いと閉鎖的で暗くなり、「順応した子どもの状態」が低いとマイペースな人間になります。 5つの自我状態の説明を見ると、どの自我が高いから良いとか悪いという訳ではなく、どの自我状態にも一長一短の側面を持ち合わせていることが理解できます。私の自我
私自身の自我の話ですが、冒頭に述べたように「協調性に欠けている」状態で「自由気ままな生き方」をしています。5つの自我状態でいえば「自由な子どもの状態」が高く、「順応した子どもの状態」が低いといえます。 つまり、感覚的な側面を持つともいえるので、直覚的で活発的な面と、自己中心的で感情的になる面があるといえます。 では、自己中心的で感情的な面のある私が、どのようにしていけば改善につながるか検討してみましょう。交流分析の視点から、高まっている「自由な子どもの状態」を抑えるため、積極的に話の聞き手になり、逆に低くなっている「順応した子どもの状態」を高めるために「相手に従ってみる」などを意識することが改善につながると考えられます。余談ですが、以前の私のコラムでいう「アサーティブに聴く」にも同じことがいえます。まとめ
最後に、当たり前ではありますが、誰しも長所と短所があります。短所の部分を頭ごなしに否定をするのではなく、その短所も見方を変えれば長所です。また、長所も考えようによっては短所につながります。つまり、表裏一体であることを私は交流分析により学びました。つまり、大切なことはどの部分が高いから良いとか悪いとかではなく、大切なのは欠けている箇所をどのようにして埋めていくか考える事です。ただし、学んだからといってすぐに結果が出るわけではないです。だから私は、生活を送る上で一つひとつ改めていければと考えております。 参考文献 これからを生きる心理学「出会い」と「かかわり」のワークブック初版 川瀬正裕 松本真理子 丹羽光浩 株式会社ナカニシヤ出版 特定非営利活動法人日本交流分析協会交流分析士(TA)とは・特定非営利活動法人日本交流分析協会https://www.j-taa.org/index.html
交流分析におけるストロークとは・そうだ!今からはメンタルだ
https://mental-coaching.jp
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