「社会福祉ヒーローズ トーキョー2023」今年の日本一は、障害者雇用の拡大に挑む大分の事業所が受賞!

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井上咲楽さん(右)とグランプリを受賞した丹羽信誠さん(左)


「社会福祉の甲子園」と銘打って、毎年優れた若手の福祉従事者を表彰している「社会福祉ヒーローズ」。第6回目となる2023年度の日本一「ベストヒーロー賞」が決定しました。

今回のグランプリに輝いたのは、大分県の障害福祉サービス事業所「ウィンド」で副施設長として働く丹羽信誠(にわ・しんじょう)さんです。丹羽さんの取り組みは、知的障害者の福祉就労と一般就労を創出することで、障害者と社会を繋ぐうえで必要不可欠な役割といえます。


井上咲楽さん

納得の最優秀賞


丹羽信誠さん

企業と協働し、知的障害者の雇用を創出する(大分)
大分県の障害福祉サービス事業所「ウィンド」が力を注いでいるのは、知的障害者の就労です。受賞者は以前から知的障害者の就労支援に取り組んでおり、「職域拡大」「スキルマップの作成」「合理的配慮の具体化」などをテーマに、企業と足並みを揃えながら多くの障害者雇用と定着に関わってきています。福祉と企業の協働によって考え続けた結果、障害者の出来る作業数は2種類から60種類まで急拡大し、平均勤続年数の7年5か月を上回る高い定着率も実現しています。
(以上、過去の紹介記事の引用)

丹羽さんの前職は「キヤノンウィンド株式会社」の福祉専門職で、福祉担当者とはフィールドの違う企業担当者と協力し合いながら多くの雇用と定着に当時から貢献してきました。現在も就労支援マネージャーとして働き続け、企業内実習や就業定着へ取り組んでいます。「『できるかもしれない』を『できる』にする」「就職がゴールではなく、働き続けられる環境の保障が大事」「従来の枠を超えた『協働』を目指す福祉」これらが丹羽さんのモットーです。

一般就労が難しいと言われ続ける知的障害者は、出来ても単純作業しか割り振られません。それが、出来る作業数を2種類から60種類まで急拡大させたのですから驚きですし、平均を上回る職場定着も実現している訳ですから、障害者就労への貢献振りは周りよりも突き抜けています。丹羽さんが最優秀賞に選ばれたのも納得でしょう。

受賞に際し丹羽さんは、「39歳になったので最初で最後の挑戦の年でした。これを励みにもっと高みを目指していきたいです」「今日登壇したメンバーみんな一人ひとりが本当に素敵な福祉現場の体現者であり表現者であると思います。私はいちばん最年長ということですが、(活動そのものは)差はなかったでしょう」と、1度きりのチャンスであったことに触れながらも、同じくファイナリストとして選ばれた若手らも高く評価し、謙虚な姿勢を見せました。


井上咲楽さんとファイナリスト達

障害者ドットコムニュース編集部

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