Thomas Lefebvre

障害者の転職と、転職の際にどんなサービスが受けられるか、私の経験談を通してお話していきたいと思います。知っていて助かった知識、現在役立てているもの、失敗した事など、私の知っている範囲ですが紹介していきます。

失敗談

当時PTSDと不眠症を患っていた私は、非障害者枠の雇用に限界を感じてしまい就労移行支援事業所に通うことにしました。アルバイトと掛け持ちして通う事になりました。結果、金銭面の都合上で就労移行支援事業所に通う数も少なくなり、体調の安定ができていないとみなされ、就労移行支援事業所から就職活動の許可がおりませんでした。

そんな中アルバイト先から「契約社員を目指してみないか」といわれ、そのまま就労移行支援事業所を退所し、そのアルバイト先で契約社員になりました。ですが、その就職先では前年度の成績が良く人員を増加したものの、その後、私の居た部署が他の会社に仕事をとられたりした影響で「待機状態(出社してもやる事が無い状態)」が多くなってしまったのです。

そして、契約期間の一年が経った後に「契約更新はなし」ということで転職を余儀なくされました。そのときに教えてもらったのが失業給付金です。それまで、そういった制度をまったく知らなかったのです。

失業給付金

「失業給付金」とは、会社を退職後、次の就職先が決まっていない状態(失業状態)の一定期間を転職や再就職を支援する為に国から支給される給付金の事です。通常なら「3か月」ほどなのですが、障害者手帳を持っていると「10か月」も貰えるのです。今まで転職を多くしてきたため、もっと早く知っていればという気持ちでした。給付される金額は前職の給与によりますが、私の場合1日あたり5000円ほど給付される事になりました。おかげで私は、今度こそ障害枠での雇用を目指し、金銭的余裕を持って就労移行支援事業所へ通うことができたのです。

受給者証

就労移行支援事業所へ通う際に重要になってくるのが「受給者証」です。就労移行支援事業所へ見学に行き利用を開始する時期が決まったら、市町村の窓口、障害福祉課に就労移行支援を利用したいという旨と利用予定の事業所をつたえます。このとき、障害者手帳や自立支援医療受給者証等の障害の有無を確認できる書類の提出を求められます。お手元に書類が無い場合は通院している病院で診断書や意見書をもらう必要があります。

書類の提出を終えるとサービスを支給できるかどうかの審査が始まります。無事、審査が終わり支給が決定したら、市区町村から連絡が来ますので、利用予定の就労移行支援所に支給開始の日にちを伝え、利用開始日を決めます。

また、ここからが重要なのですが、就労移行支援事業所と受給者証の関係の役割として「利用者負担額」というものがあります。就労移行支援事業所へ通う費用を国が幾分か負担してくれるのです。これは就労移行支援事業所へ通う際、前年度の収入によって月額の自己負担額の上限が「0円」「9,300円」「37,200円」と異なります。この上限額が適用されるのはサービス支給期間と同じ期間です。

就労移行支援

次に「就労移行支援」について説明させていただきます。就労移行支援は障害のある方が就労を目指す際にサポートしてくれるサービスで「職業訓練」「就職活動」「就職後の定着支援」をしてくれます。私がお世話になっている就労移行支援事業所は事務職に強く、WordやExcel、PowerPointなどを使って個人ワーク、グループワークをこなし日々訓練しています。また、職員と一緒に自己理解を深めたり、ビジネスマナーを学んだりしています。毎日通所することで「働ける体調」を企業に証明することにもなります。

いろいろ書きましたが、一番大きなメリットはやはり障害者雇用に詳しいという点でしょうか。どうすれば雇用につながるのか、自分の障害特性に対する対処や配慮等を見つけていくには最高の場所です。

以前はアルバイトとの平行で、あまりうまくいかなかった就労移行支援ですが、福祉サービスのおかげで万全とまではいきませんが、ある程度余裕を持っことがでこました。そういった「余裕のある時間」を作り出すためにも皆様ぜひ、いろいろな福祉サービスを使ってみてください。私の体験談は以上となりますが、まだまだ隠れている福祉サービスは多いと思います。私も発掘していきますので、皆さんも見つけてみましょう！

参考文献

就労移行支援とは – Kaien
https://www.kaien-lab.com/