興味が個性を伸ばす。凸凹が大きい人ほど個性は伸びる(『発達障がい~神からの贈り物~』第33回)
発達障害
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第33回 <毎月10日連載>
夏真っ盛り、皆さんいかがお過ごしでしょうか?現在の私は本コラムが公開されたのちのお盆休みの計画遂行のために、かなり早い時期に原稿をしたためています。やはり夏と言えば夏休み、私にとっては年を重ねるごとに夏のワクワク感は右肩上がりに上がっています。
みなさん、夏、好きですか?夏休み、ワクワクしませんでしたか?近年は温暖化の影響もあり、安易に外で遊べる状況でなくなりつつありますが、やっぱり夏って楽しまなきゃ、ね。
別に夏が好きでなくてもよいですが、心の中から興味が消えていったり、ワクワクすることがなくなってくると人は進化を止めます。それは退化であり、老化。イイトコサガシの冠地情さんは人が退化していくと硬直していくと述べられています。無感情で無表情、自分自身で積極的に行動できなくなる、となると更に老化が進み悪循環に陥る。私もこの考え方に賛同します。
やっぱり人は幾つになってもイキイキと人生を楽しみたいものですね。退化硬直するときっとイキイキもせず、人生を楽しめなくなるのでしょう。
だったらどうするか?答えは簡単ですよね。自分自身で積極的に好きなこと、興味のあることに没頭する。基本的に子供ってそうですよね。これが人間の正しい姿ではないでしょうか?残念ながら、子供でもそうでない子も最近は多く見かける。逆に大人になってもずっとイキイキと、若々しくいる人もいる。その差は何なのか?人生を楽しんでいるか否か、ただそれだけではないでしょうか?
私はこのコラムで何度も自分が発達障害で良かった、と述べてきましたが、自分の人生を楽しむ上でもやはり発達障害であったことがどれほど意味深いものかを感じます。発達障害者は能力の凸凹が大きいと言われる、かつ好きなことと嫌いなことへの興味の大きさが間逆と思えるほどである。つまり、好きなものはご飯を食べずにでも続けられる、一方苦手なものはやる前から頭が痛くなったり、やりだすと直ぐ眠気が襲ったり…。これを裏返せば、ワクワクすることにとても敏感、ずっとワクワクしていられる、これって一つの能力ではないでしょうか?
私はこの夏から『遊びの学校』というプロジェクトを始めました。親子で自然遊びをする中で多くを学んでいくというものです。このプロジェクトのコンセプトは『好きなことに本気になれない者が人生に本気になれない』と言うものです。世の中一般の風潮では、学生の本分は学業、社会人は仕事、遊びはその余暇的なもの、と位置づけられることが多いと思います。しかし、好きなことに本気になれない人が、そうでないものに本気で打ち込めるでしょうか?何かを本気でやり切れる人ってきっと好きなことに没頭できる人ではないでしょうか?
私はこれまで多くの夢を叶えてきました。これは間違いなくやりきる力そのものです。好きなことをやりきる、これこそが個性を、そしてその人の能力を高める一番の方法だと感じています。好きなことをやり切れる力を私に授けたのは発達障害、私にとっては発達障害は神からの贈り物、そう思えるわけです。
夏はまだまだ、夏休みは終わってもセミの鳴き声が聞こえる間は私にとっては夏。そんな夏にもっと積極的にワクワクしてみませんか?
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