悩みと共に生きる
発達障害「自閉症スペクトラムという名前や詳しいことよりも、その人に合った楽しい生き方ができればいいと思います」と言ってもらって気持ちが楽になりました。
私がカウンセラーの方にいただいた、いくつかの言葉をお話ししたいと思います。
その人に合った楽しい生き方
私は高校生のときから心療内科に通院しています。コラム「ある日突然襲ってきた謎の震え」「自閉症スペクトラムと、とある呪文。」でも書いたように、緊張などが原因で頭が震える、といった症状が出始めたからです。高校を卒業したあと、約5年の間にいくつかの職場に勤めましたが、様々な悩みからどの仕事も長く続けることができずにいました。そして無職になり、求人サイトなどで仕事探しをしていましたが上手くいかず、医師に仕事探しが上手くいかないと相談したところ、病院内にいらっしゃるカウンセラーの方に相談する機会を作っていただきました。そのカウンセラーの方に仕事を探すにあたっての困りごと、苦手なことを相談したときに自分が自閉症スペクトラムだと発覚しました。そのときに話していただいたことについての話です。
そのときに相談した内容は、曖昧な指示だと理解できないということや、2つのことを同時にできないということ、臨機応変に対応出来ないということ、コミュニケーションが苦手だということなどでした。するとカウンセラーの方は、「病名ではなく、症状で判断するといいです。こうなったらこうなる、と自分でわかっていれば対処ができます。そうすると楽になると思います。」と言ってもらいました。そして、「自閉症スペクトラムという名前や詳しいことよりも、その人に合った楽しい生き方ができればいいと思います。」と言ってもらいました。そう言ってもらえたことで、気持ちが楽になりました。
解決することばかり考えていた日々
このとき、仕事探しではないことでもとても悩んでいたことがありました。そのことについても相談したところ、「そのことを解決することばかり考えるよりも、他に楽しいことを見つけられれば、見え方も変わってきます。楽しいことを増やすことが大事だと思います。」と言ってもらいました。そのときに「世の中には解決できないことの方が多いよ。」とも言われました。今思い返せば、私はそのことばかりを考えていて、そのことしか見えていませんでした。
まとめ
解決することばかり考えていた日々
現在、就労移行支援の事業所に通所し、就職を目指しています。私は人の顔色ばかりうかがってしまって話しかけたりすることが難しく、人との適度な距離の取り方にも悩んでいて、行動することができないことが多いです。しかし、カウンセラーの方にたくさんの言葉をいただいたことで、縮こまらずにもっと外を出歩き、いろんな人と関わる事が大事なんだと痛感しました。そしてそのことを別に教えてくれた方もいたので、行動できるようにしていきたいと思います。今は事業所の支援員の方々が親身になっていろんなことに相談に乗ってくださっていて、私にとってとても大きな支えになっています。就職をするためにも、自分に合った楽しい生き方をしていくためにも、世の中の見え方を変えるためにも、もっと楽しいことを増やしていきたいです。
自閉症スペクトラム障害(ASD)