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音サインとは?音を使ったバリアフリー
音サインとは?
音サインは、視覚障害者に向けて開発され、設置される音のことです。
たとえば、横断歩道で信号が青になった時に流れるメロディーや鳥の鳴き声のような音は、視覚障害者に信号が青になったことを知らせる音サインです。
2002年に改正された国土交通省の省令では、駅のエスカレーターとトイレで音による案内を行うことを義務づけています。また、それに関したガイドラインでは駅の改札口や階段などでも、音による案内が必要とされていて、それに沿った音サインの設置が進んでいます。
駅の改札口などで聞こえる「ピーンポーン」という音や、ホームへの階段で聞こえる鳥の鳴き声などが音サインにあたります。同じようなものに、エスカレーターなどで人の声による案内がありますが、それは「音声案内」とされ、音サインとは別のものとされています。
音サインの問題点
・設置事業者によって音が違って分かりにくい。
・周囲の音にかき消されることがあります。
・音がどこから鳴っているのかわからずに、どこに向かえばいいか分からなくなることがあります。
・目が見える人にとってはうるさかったり不快に感じることがあります。
このような問題を少しでも解決するために、今年の2月に音サインについての国際規格が発行されました。これは日本の国内規格を基にしたもので、すでに国内では普及し始めています。この規格の中では、聞き取りやすい音の長さや、周囲の音にかき消されない音量、繰り返しの間隔、スピーカーを設置する向きや環境などが細かく規定されています。
音サインについて日本の国内規格が海外でも浸透することで、日本の国内の視覚障害を持った方だけでなく、海外から来た方にも、また海外に行ったときにも安心して過ごせるような環境になるといいですね。