障害者雇用で働くと決めるまで

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出典:Photo by Alex Kotliarskyi on Unsplash

このコラムを読んでいる皆さんは「障害者雇用」という言葉をご存知だと思います。私は、主治医に教えてもらうまで、まったく知りませんでした。何を指しているかの言葉の意味さえ知りませんでした。このコラムは、私が「障害者雇用」と、その難しさをを知った体験談です。

人間関係に悩み、仕事が続かない

私は、初めての職場を人間関係の悪化で退職をしました。その後も一般枠で就職しましたが、長く続きません。原因は、上手く人間関係を構築できなくなっていたからです。退職の度に、主治医に人間関係の構築方法を相談していました。しかし、その相談自体さえ大きな負担になっていたのです。

「コミュニケーションが上手くできない」これが、大きな課題でした。

障害者雇用を知る

何度か転退職を繰り返していると、主治医から「障害者雇用」という採用制度を教えてもらいました。この言葉を聞いた時、私は強い拒否感を感じました。「自分が『障害者』という括りの中に含まれている」そういった偏見があったことも事実です。最初はまだ、一般枠で働けると自負していたので、話しを聞くだけに留めていました。

しかし、そこから何度目かの転退職を繰り返した後に、主治医の言葉を思い出したのです。そうです「障害者雇用」という言葉です。私はここで、初めてこの制度を真剣に考えてみることにしました。一体どういう雇用形態があり、待遇はどうなのかを調べたのです。この雇用の前提としてあるのが、「精神障害者保健福祉手帳」(以下、手帳)を取得しているということです。私は、手帳の取得について家族に相談し、主治医にその旨を伝えて手帳を取得しました。

障害者雇用に応募する

私は手帳取得後、すぐにハロワークに行きました。そこで専門援助部門の存在を知るとになります。今までも、ハローワークに通い求人を探してきましたが、これからは窓口が異なるということに衝撃を受けました。ですが、専門援助部門は、障害者雇用専門であり、心強くは感じました。しかし、ここから苦渋の日々が続きます。企業に応募して、書類選考を通過しても、面接がうまくいきません。会話が繋がらないのです。それは当然です、病気である「うつ病」に対して、何ら対策を行っていなかったからです。そこで、就職活動を挫折しました。

就労移行支援施設に出会う

ある面接の場で「就労移行支援施設には通っていますか?」という質問がありました。私はその時には、何を指している言葉かまったく理解できませんでした。帰宅後、その言葉を調べていくと、その意味が分かってきました。

まずは「就労移行支援施設」に見学に行きました。そこで様々な話を聞き「就労移行支援施設」に通う目的を理解しました。その内容から私が必要としていることをここで学べると思い、「就労移行支援施設」に通うことを決めました。

まずは「体調安定」と「自己理解」が必要ということを知り、「体調安定」に約半年程度時間をかけました。同時に「自己理解」についても進めていきました。特に「自己理解」は、自分一人では進めることは難しく、支援員の方や他の利用者の方の意見を聞きながら、自分自身に当てはまることを受容して、ゆっくりと理解を深めました。

現在の私について

現在通いはじめて、約1年が経過しました。最初のころよりは悩みや体調の相談を、周囲の人にできるようになってきたと思います。体調も生活リズムも整い安定してきていると実感しています。しかし、「自己理解」については、まだまだ掘り下げることができると思っています。なので、就職活動をするほどに私は「自己理解」が進んでいません。「障害者雇用」において「自己理解」は必ず面接で問われることだと、通所通じて知ることができました。そのためにも、これからは「自己理解」を深めて、就職活動を進められるように取り組んでいきたいと思います。

遥か山の頂

遥か山の頂

「うつ病」と「自己理解」に奮闘しながら、日々を送っている。
前職からのブランクがあるので、次の就職に向けて、不安思考が頭を渦巻いて困っている。

うつ病

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