私が経験した向精神薬の副作用
暮らし出典:Photo by Christine Sandu on Unsplash
みなさんは向精神薬を飲んで副作用が出たことはありませんか?私はこれまで何度か副作用が出たことがあります。薬は人によって合う合わないがあるので、私の経験がみなさんに当てはまらない可能性はありますが、何か参考になるものがあれば幸いです。
はじめての薬、リスパダール
統合失調症だと診断されてから、最初に飲んだ薬が「リスパダール」です。私はこの薬を飲んではっきりと副作用が出ました。そのひとつが流涎(りゅうぜん:よだれを流すこと。唾液過多ともいいます)です。統合失調症の症状が強く出ていたので、多く処方されたからかもしれませんが、リスパダールを飲んでよだれが止まらなくなりました。そしてその後、呂律がまわらず、まったく会話ができない状態になってしまいました。このときはじめて薬の怖さを思い知ったのです。
すぐに医師に言って服薬を中止しました。自分に合ったものを飲まなければ、薬はマイナスに働くこともあるということを、身をもって知ったのです。
それまでは主治医に言われるがまま飲んでいましたが、きちんと薬の説明を求めようと思いました。身体に入って直接影響が出るのだから、その説明に納得するまでは口にしないぐらいでもいいんだ、と。自分でも薬の情報を調べよう、と思ったのもこのときでした。言われるがままではなく、薬の知識をつけて、自分はどう思うか、どうしたいかということを主治医に説明できるようになろう、自分のことだから、と。
2番目に飲んだ薬、ジプレキサ
その次に飲んだのが「ジプレキサ」です。この薬の1番の副作用は体重増加です。飲み始めてから明らかに食欲が増進し、1食分の量が増えました。何を食べても少し時間が経ったらお腹がすき、間食や、寝る前に食べてしまうことも増えました。
そのことを主治医に言ったのですが、統合失調症の症状に対し、薬の効果があったので変えてもらえず、その結果、半年間で私の体重は20kg増えたのです。さすがにもうこのまま飲み続けたくないと思い、転院して薬を変えてもらいました。
3番目に飲んだ薬、エビリファイ
その次に飲んだのが「エビリファイ」です。この薬を飲んで起きた副作用は3つあります。前述の2つの薬を飲んでいたときと同じものです。
1つ目は高プロラクチン血症です。これは「プロラクチン」というホルモンの値が高くなって、ホルモンバランスが妊娠時のような状態になることをいいます。その結果、私は生理が止まったり、少し母乳が出たりしました。生理が止まると日常生活を送る上では楽でしたが、強い薬だからそういうことが起こっているんじゃないか、薬を飲み続けることで妊娠できない身体になるんじゃないかと思い、怖かったです。
主治医に相談すると、薬の強さではなく体質の問題だと言われました。実際に血液検査をしたところ、プロラクチンの値が高くなっていましたし、試しに薬の量を減らしてみると、値が下がって生理がちゃんと来ることがわかったので、安心しました。
2つ目は口の渇きです。これはジプレキサを飲んでいたときからなのですが、異様に口が乾くので、水分摂取量がかなり増えました。その結果、頻尿になりトイレに立つ回数が増えたのです。
3つ目は血圧低下です。もともと血圧は高い方ではなかったのですが、立ち眩みが増えたので、調べてもらうと血圧が低下していました。
毎日薬を飲むのが面倒になったということもあり、これまでに述べたような飲み薬から「ゼプリオン」という持続性注射剤に変えました。
4番目の薬、ゼプリオン
この注射での副作用は3つあります。1番の副作用は、注射を打ってすぐ感じる痛み、そして打った翌日からの激痛です。筋肉が少ない人は痛みが出やすいとは聞いていましたが、想像を絶する痛みが2週間ぐらい続きました。2つ目は、前述した高プロラクチン血症です。注射になっても生理が止まる状態は続いていました。3つ目は、これも前述した口の渇きです。注射にしてからひどくなったような気がします。だから今は飲み薬に変えています。
以上が私が経験した向精神薬の副作用です。薬を処方されたらまずどんな副作用があるか尋ね、それを加味した上で、薬を選択することが必要だと思います。みなさんが自分に合った薬を見つけるために、この記事が役に立てば幸いです。
参考文献
【統合失調症のお薬について(薬の種類や副作用の解説) | すまいるナビゲーター | 大塚製薬】https://www.smilenavigator.jp/tougou/medicine