私がうつになった経緯と休職中の過ごし方
うつ病 仕事 暮らし大学卒業後、IT会社へ就職しました。元々ITの知識もなく、プログラミングも得意ではなかったが、周囲に助けられながらも仕事はできていました。納期が切迫し、夜遅くまで残業を強いられるような厳しい環境も度々ありましたが、なんとかプロジェクトの最後までやり遂げることができたのです。
体調不良の無限ループ
とあるプロジェクトに参画してから2年目を迎えたころ、身体のあちらこちらに異変が生じました。最初は軽い頭痛でしたが、食欲不振、夜眠れない、めまいがするといったような症状が現れてきました。
仕事が順調に進まず、ストレスが溜まっているだけだろうと放置してましたが、一向に治まる気配はなく、欠勤する回数も増えてきました。また、ミスも増え、𠮟責されることも多くなりました。欠勤することでさらに責め立てられ、ますます体調が悪くなっていったのです。
今までは、難なくこなせていた作業ですらミスをしてしまいました。挽回しようとするものの上手くいかず、焦りからまたミスをする、なぜできないのかと責め立てられ、また体調が悪くなる、といったことを繰り返していました。誰にも相談できず、そのうち会社へいくことが辛くなり、休むと怒られるのが怖くて、泣きながら通勤していたのを覚えています。
中でも船酔いにも似ためまいが酷かったです。病院へいっても「異常なし」と診断され「それは心が弱いから、気持ちを強く持たねば」と思いながらも、悪くなる一方でした。
うつと診断されて
ある日、ついに体が動かなくなり倒れてしまいました。「これはただごとではない」と感じ、藁をもつかむ思いで心療内科を訪れました。「抑うつ状態」と診断されました。会社へ診断結果を伝え、プロジェクトからは離脱し2か月ほど休職することになったのです。病気であることを伝えると、体調不良でしばしば欠勤していたことも理解してもらえました。
うつと診断されたことで、正直ほっとしました。大きなショックを受けるかと思いきや「これで解放される」と安堵した気持ちの方が大きかったです。
休職中の過ごし方
休職することになったものの、初めはどう過ごしたらいいのか分からず、何かしたいことがあるわけでも無く、テレビを見ていても面白いと思えず、家でボーっとしていました。しばらくすると、あまりに酷かっためまいはすんなり治まったのです。食欲不振や眠れない症状も改善しました。
なるべく規則正しい生活を心がけました。(辛いときは寝るしかなかったのですが)毎朝7時に起きる、日中は散歩に出かける、夜は24時までに寝るなどです。
散歩は、初めは自宅近くを一周するくらいしかできませんでしたが、段々歩ける距離が長くなると、目的もなく歩くのは苦痛だったので、駅前のカフェへ寄るようになりました。
少し遠出してみようという思いから、電車に乗って出かけるようにもなり、自宅から比較的近い京都の神社やお寺へもいくようにもなりました。御朱印を集めるのが楽しみでした。
体調が戻りつつあるなかで「みんなは仕事をしているのに、私はこんなことをしてもいいのだろうか?」と思うようになりました。「本当は『うつ』ではなく、ただの『甘え』だったのではないだろか」と罪悪感に苛まれました。
うつは脳の不具合がもたらすものであり、決して「甘え」や「怠け」ではありません。治療するうえで重要なのは「休む」ことです。休む=謹慎ではないので、何か楽しめることをするのがよいそうです。エネルギーが枯渇している状態でなので、大切な充電期間だそうです。
おわりに
うつは気持ちの問題ではなく、病気です。誰にでもなる可能性があり、身体からの異変に気付いてあげましょう。とにかく早く治したいと焦っても、すぐには治りません。再発もします。私も数か月休んだら治ったと思っていましたが、すぐに再発してしまい、それから何度も休職と復職を繰り返しています。
早く異変に気が付くこと、長い目で療養する、休職中でも楽しいと思える生活が大切だと思います。
うつ病