睡眠障害~知っておきたい睡眠の質と薬の種類
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みなさんは日中に眠気が襲ってきたり、夜寝るときになかなか寝つけないことは無いでしょうか?それは睡眠障害が原因です。 このコラムでは、睡眠障害の対処方法を医師からいわれたアドバイスを元に紹介していきます。
睡眠障害とは
睡眠障害は大きく「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」の4つに分けることができます。
入眠障害は、なかなか眠ることができない障害です。就寝してから30~60分以上入眠にかかる場合はこれに当てはまります。
中途覚醒は、スムーズに入眠できます。しかし夜中に目が覚めてしまい、それ以降なかなか寝つけなくなることや、寝つけても短時間で目が覚めてしまう障害です。
また早朝覚醒は、中途覚醒と同様に、スムーズに入眠できます。しかし早すぎる時間に目が覚める障害です。
熟眠障害は、ある程度の睡眠時間を確保しても眠れた気がしない状態です。
それぞれに共通していえることは、眠れたとしても翌日に影響が出ることです。例えば、日中に眠気が襲ってくることや、日中の作業効率の低下などが挙げられます。
睡眠の質を向上させるには?
これは2つの方法があります。1つ目は自律神経を安定させて睡眠のサイクルを整える方法です。これには「朝起きたら太陽の光を浴びる」や「規則正しい食事時間と入眠時間で生活する」など、このコラムを見られる方ではよく目にするものではないでしょうか。
2つ目の方法は、睡眠導入剤や睡眠薬を使うものです。
薬に頼り切るのはよくないと考える方もいると思いますが、例えば入眠障害の方が1つ目の方法だけで改善するには多大な時間を要します。また、時間がかかることで「眠れないこと」へのストレスもかかり、悪循環におちいる可能性があります。これは他の睡眠障害にも同じことがいえます。
ですので睡眠薬や睡眠導入剤に頼りながら、自律神経を整えることが改善への近道ともいえます。
睡眠薬の種類と症状別の服薬
睡眠薬にも様々な種類があり、睡眠導入剤も睡眠薬の1種類に含まれます。睡眠薬は入眠してから起きるまでの時間を基準に「超短時間」「短時間」「中時間」「長時間」の4つに分類されます。また、睡眠導入剤は「超短時間」か「短時間」に含まれます。
ですので入眠障害の方は「超短時間」か「短時間」の睡眠薬を服薬し、入眠誘導をすることで寝つきの悪さから解放されるかもしれません。
中途覚醒や早朝覚醒の場合は、正常だったときの睡眠時間や、活動するにあたって必要な睡眠時間を医師と相談しながら薬を決めます。
熟眠障害への薬でのアプローチはあくまで気休めで「自律神経の安定化」と「ストレスの要因を排除すること」が重要といわれています。
医師と話す前に確認しておきたいこと
医師に自分の症状をただ伝えるだけでは、その人に合った適切な薬が処方されるとは限りません。ですので、医師に伝えるためのポイントを紹介します。
まずは「正常だったとき」か「子供のとき」の入眠時間と起床時間を伝えることが大切です。体に馴染んだ睡眠時間を医師に知ってもらうことで、医師が適切な薬を選ぶ助けになります。
また、睡眠障害が起き始めた(起きた)時期や、そのときの特徴を伝えることも大切です。これは外的要因によって、症状が出ているかを見極めるキッカケになります。場合によっては、仕事や家族などの外的要因で睡眠障害に陥っている可能性もあります。
つまり「正常時」と「発生要因」の2つを明確にすることで適切な治療につながるのです。
知っておきたい睡眠周期
睡眠周期とは、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)の繰り返しのことです。深い眠りのときには脳と体を休めます。浅い眠りの時には脳は起きて寝る前にあったことを整理してくれています。
この周期は90分(深い眠りが60~80分、浅い眠りが10分~30分)が一般的とされています。しかし、人によってこの周期が短い人もいれば長い人もいます。
最近では機械を使って、自分の睡眠周期を確認できるものがあるそうです。こちらは参考文献を参照してください。
また、熟眠障害の方は睡眠時間が足りているのに眠れた気がしないと説明しました。つまり深い眠りの数が少なかったり、深い眠りの時間が短い可能性があります。睡眠薬の中には深い眠りに誘導して、一定時間継続させるものもあります。
今回は睡眠障害に焦点をあててみましたが、いかがでしたか?
薬に頼るがの嫌と思う方もいるかもしれません。ですので、あくまで安定させるためのサポーターとしてみてみるのはいかがでしょうか。
また、睡眠薬で副作用が起きることもありますので、そのようなときは薬剤師と医師に相談してみてください。また、睡眠薬にも複数種類があるので、助けを求めることで楽になれるかもしれません。
参考文献
【不眠症|厚生労働省】
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp
【眠りのメカニズム|厚生労働省】
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp
【睡眠を可視化して快眠サポート!今日から使いたい【スリープテック】4選|美ST ONLINE】
https://be-story.jp
【自分の睡眠を簡単に可視化できる3つの方法|東洋経済オンライン】
https://toyokeizai.net
【【精神科医が解説】睡眠薬(睡眠導入剤)の効果と副作用|元住吉こころみクリニック】
https://cocoromi-cl.jp