悲観的な人でもできるコーピング~悲観主義バイアスに囚われ過ぎないために
暮らし出典:Photo by Tingey Injury Law Firm on Unsplash
毎日やりたいことができない。楽しくない、何もしたくない……。不満が溜まって鬱屈してくる方は多いのではないでしょうか?
そのようなときに無理せず、できるコーピングを紹介したいと思います。
毎日の生活が辛いと感じる
悲観的なものの捉え方は、しばしばうつ状態に伴って現れます。
自分自身、世界、将来についての悲観的考えが支配的となっていき、動かない、光を浴びない、話さないという状況ができあがると、人は鬱屈していってしまいます。
どうしたら少しでも楽になれるのかでしょうか。
悲観的な考えに囚われていた私が、試してみて効果を感じた3つのコーピングを紹介します。
3つのコーピング
悩みの共有
悩みを共有するという方法です。障害に関する様々なコラムなどを読んで、悩みごとを共有し、悩んでいるのは「自分だけではない」と気づことで孤独から解放されます。
意識の滅却
例えば、サウナや瞑想、ウオーキングなどの運動によって、頭の中のをスッキリさせ、ぐるぐる思考の頭の中で占める割合を相対的に減らそうというものです。
夢中になれるもの
人により夢中になれるものは多くあると思います。ここでは、悲観的なものの見方に囚われてしまう私でも楽しむ事ができた映画、特に精神障害者が登場する映画をご紹介します。
『500ページの夢の束』(2018)
監督 ベン・リューイン
制作国 アメリカ
主演 ダコタ・ファニング、トニ・コレット、アリス・イヴ
発達障害の方の凸凹の特性が描かれ、共感できる場面が多いです。例えば「興味の偏り」「先送り癖」「突然の予定変更が苦手」「聴覚過敏」など特有の困りごとが自閉症の主人公を通して描かれます。
『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)
監督 ジョナサン・デイトン、バレリー・ファリス
制作国 アメリカ
主演 アビゲイル・ブレスリン、グレッグ・キニア、トニ・コレット、スティーブ・カレル
映画のジャンルとしてはロードムービーものです。距離が進むたびに、自分の理想とするものと現実と乖離で悩んでいる登場人物達を通じて(うつ症状で自殺未遂をした登場人物も含め)思い込みの強さも溶けていき、人のダメさ不完全さが愛おしくて思えるようになる作品です。
『メルシィ!人生』(2000)
監督 フランシス・ヴェベール
制作国 フランス
主演 ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー、ティエリー・レルミット、ミシェル・ラロック
会社のリストラにあい自殺未遂を起こした主人公が、隣人の奇策をもとに、自己主張できる人物に変化していきます。
『英国王のスピーチ』(2010)
監督 トム・フーパー
制作国 イギリス、オーストラリア
主演 コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ
吃音を題材に、症状を乗り越えようとする姿がユーモアを交えて描かれます。医師と患者という、関係をこえた映画のジャンルとして「バディもの」としての楽しみもあります。
ネガティブバイアス
ものごとの負の側面を大きく捉え過ぎて、ネガティブな考えに囚われてしまうことを「ネガティブバイアス」といいます。
ネガティブバイアスとは、ポジティブな情報よりもネガティブな情報から、強い影響を受けやすいという思考の癖です。
例えば、メリットとデメリットが50対50のような状況で、デメリットの50しか考えらないようなとらえかたです。
同じような考え方として「悲観主義バイアス」というもがあります。
悲観主義バイアスとは、自分の未来を悲観的に考える思考パターンで、うつ病の発症と密接に関わっています。どうせダメだろうと、予測を立てて行動しないとうパターンです。
こういった思考の癖を可視化して、気持ちを楽にする方法に「認知行動療法」があります。
私も就労移行支援先の職員の方との相談を通じて、自身の思考パターンに気づくことができ、他の視点から物事を捉えることの大切さを痛感しました。
気持ちに余裕が無く、視野が狭くなり過ぎると、行動を起こしにくくなる負の循環に入ってしまいがちです。
今回、紹介したコーピングが、気持ちに余裕をもつことができるような考えの枠を広げ、負の感情に囚われ過ぎないようになれる一助になればと思います
参考文献
【ふむふむ心理学】
https://daily-psychology.hatenablog.com/archive
【500ページの夢の束】
http://500page-yume.com/
【リトル・ミス・サンシャイン】
https://eiga.com/
【メルシィ!人生】
https://filmarks.com/
【英国王のスピーチ】
https://movies.yahoo.co.jp/movie