HSPなんて、そもそもいない?〜HSPと、ともに。<vol.69>
その他の障害・病気 暮らしHSPと、ともに。vol.69 <毎月1日連載>
HSPのコラムを初めて書いたのは、5年以上前です。当時は、本当に苦しかったので、死を考えることもよくありました。こんなにHSPが広まるとは思っていませんでした。繊細なだけではなく、スピリチュアルな要素があり、やはり胡散臭いと思われるだろうな、あまり理解されないだろうなと、思っていたからです。ですが、敏感すぎる体質が本当に苦しくて生き地獄のような毎日だったため、藁をもすがるような気持ちで治療法を探していました。HSPは、医療用語ではありませんので病院では診てもらえないのです。例えば、身体のあちこちが痛くて我慢できないので、MRIやエコーやレントゲンの検査をしてもらいますが、どこも悪くはありませんと言われました。現在はポリープや、心臓などに軽い異常も発見されるようになりましたが、一番苦しんでいた頃と比べると、かなり回復しました。痛みはかなり減ったので、なんとか生きていけます。
繊細で生きづらいのは、私の場合、精神的なものより、身体の痛みや、意識を失うような体調不良でした。その痛みの原因も、胡散臭い、信じられないものなのです。HSPの本を初めて読んだときに、誰にも言えなかった苦しみから解放されたような気がしました。超繊細な体質の自分と同じような人がいるのだと、心の底から嬉しかった記憶がありました。だから、HSPは医療用語ではない、とか、良くないビジネス、とSNSなどで見ると、そうかもしれませんが、偉そうに言われるのにうんざりします。HSPなんて、そもそもいない、繊細で感覚過敏な発達障害と、不安が強い不安障害が合わさったものかもしれません。HSPの特性も、発達障害として治療ができたら良いのにな。私は発達障害も不安障害も診断されています。それに、HSPの電磁波や化学物質、場の雰囲気や人の感情に敏感などの症状は、統合失調症なのではないかと言われるかもしれません。そんなものがわかるわけがない、幻覚だと。ですが、HSPの本に書かれていた、身体に電磁波が溜まったら自然の中に行って、裸足で土の上を歩いて木に触って放電することや、お風呂に塩を入れて入浴することや、身体に溜まった添加物や化学物質などを、玄米や無農薬野菜を食べて毒素を出すという方法を知ったことで、実践してみて救われました。仕事を終えた旦那さんが、毎日毎日クタクタになりながら、自然の中にドライブに連れて行ってくれました。自然食のレストランのお弁当を買ってくれて、本当にあの頃は大変だっただろうなと、感謝をしています。今では、懐かしく楽しい想い出として話すこともあります。家の中のブレーカーを切って、蝋燭の灯りで過ごした夜もありました。スマホも使えず、テレビも観れず、本ばかり読んでいました。フィシオエナジェティックという自然療法と、歯科医院での電磁波治療を試して、今のような普通の生活を手に入れました。健康保険が効かないので、治療費が少し高かったのですが、かなり改善した今では本当に感謝をしています。
生き地獄のような苦しい体験をしたので、同じように苦しまれている方のためにできることがないかと思い、体験談のコラムを書きはじめました。フィシオエナジェティックの治療院でも、私の症状は重いと言われました。コラムを読まれた方が、治療院や、歯科医院を教えてほしいと連絡をくださることもありました。同じような体質の方がいるんだと言われたこともありました。
普段、HSPや繊細な体質や感覚過敏のことを人に話すことは、ほとんどありませんが、最近はコラムを読んでくださっている方が増えて、自然の中で回復するの?とか、ハーブティやアロマオイルなどをくださる優しい方々がおられて、話を聞いてくださったり、私は本当に幸せ者だなと嬉しく思います。HSPは、違う方から見ると鬱陶しいかもしれませんが、否定するのではなく生きやすい世の中になれば良いなと心から思いました。
発達障害も、精神疾患も、HSPも、本当にしんどいし生きづらいです。もしも今度生まれてきた時は、人間じゃなくて犬か猫になって、優しい飼い主のもとでずっと寝ていたいと思いました。
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