自分を愛して!~病気と不調があなたに伝える<からだ>からのメッセージ~リズ・ブルボー著 を紹介します
『病気のデパート 放浪記』 第三話 <毎月1日・15日連載>
病は気からと言いますが、いろんな病気や体の不調に心が影響していると筆者も常々思います。今回は、不調を感じたときによく参考にしている本を紹介します。
リズ・ブルボー著「自分を愛して!―病気と不調があなたに伝える〈からだ〉からのメッセージ 」です。
この本は、450項目もの病気・体の不調に対して、「肉体的なレベル」「感情的なレベル」「精神的なレベル」「スピリチュアルなレベル」から、原因と対策を解説しています。この本を参照すれば、その病気や不調の原因を探ることができます。病気や不調が現われるのは、自分のためにならない考え方をしていることをからだが教えようとしているからだそうです。
パニック障害歴の長い筆者が悩まされている症状は各種あり、そのことに触れられている一部分を簡単に紹介します。
◆広場恐怖症
・肉体的なレベル
広場恐怖症の人というのは、広い空間や公共の場所に対して、病的な不安を持ちます。恐怖症の中では、最も多く見られるものです。いつも不安にさらされており、時には恐怖のあまりパニックにおちいることもあります。広い空間や公共の場所に行くと、心悸亢進、めまい、筋肉の緊張、あるいは弛緩、発汗、呼吸困難、嘔吐、尿失禁といった身体症状に見舞われます。その結果、パニックになって、奇妙な感じを覚えたり、コントロールを失うのではないか、気が狂うのではないか、公衆の面前で恥をかくのではないか、気を失うのではないか、死ぬのではないか、といった恐れを持つのです。そして、その場から逃げ出したり、自分に不安を抱かせるあらゆる場所を避けるようになったりするのです。
・感情的なレベル
広場恐怖症の人たちの感じる恐れやその他の感情は、ものすごく激しいので、彼らはそうした感情を引き起こす状況をなんとしてでも避けようとします。そのために彼らは、外出する際に、自分の安全を保証する、親しい人に付き添ってもらいたがったり、自分が安心できる場所にしか行かなくなったりするのです。広場恐怖症の人たちのほとんどが、幼い頃、母親に依存しており、自分が母親を助けなければならない、自分が母親を幸せにしなければならない、と思っていたのです。ですから、母親と自分との関係を見直す事によって、感情のレベルで癒やされる必要があるでしょう。
・精神的なレベル
広場恐怖症の人たちのもつ、最も大きな恐怖は、死ぬ事への恐怖と、気が狂うことへの恐怖です。
彼らの恐れは幼少期に由来しています。彼らが育った家庭に死の影や狂気の影が落ちていた事が多いのです。死に対する恐怖は、様々なレベルで体験されますが、本人はその事を自覚していません。また、過剰な想像力を持っていることがあります。現実を遙かに超えた極端な事態を想像し、自分はそうした事態に対応できないと思い込むのです。問題は、その過剰な想像力にあるのだと気づかなければなりません。
以上のように、症状に対しての説明があるので、いつも不調があるとこの本を開いています。そして、納得したり反省したりするのです。広場恐怖症の項目も、本ではもっと詳しく書かれていますが、よく当てはまっていたので、何度も読んで参考にしています。
「母親に依存していた」とか、「死ぬ事への恐怖」とか、「育った家庭に死の影が落ちていた」、「過剰な想像力を持っている」など、その通りです。第一話でも母のことを書いていますが、とても心配性の母に過保護に育てられ、その大好きな母が早くに亡くなってしまったことが、筆者にとって大きな問題なのだと思います。なかなかパニック障害が治らない原因でもあります。
回復して、一人でも飛行機や新幹線で旅行したり、一人暮らしもしたり、新しい仕事をしたり、友達と遊んだり、習いごとをしたり、活発に行動できるようになっても、ショックな出来事があるとまたぶり返す、ということを繰り返しています。
また、この本の巻末にある<とても大切な質問>に答えることによって、自分の本心がわかるし、癒やされるようになっています。
症状は、頭痛や腹痛、肌あれ、喘息や消化不良、花粉症や風邪など、本当にたくさん掲載されていて辞書みたいになっていますので、いろんな気づきがあり、参考になります。ぜひ一度読んでみてください。