『整理整頓が苦手』を考察(『発達障がい~神からの贈り物~』第77回)
発達障害画像:Photo by Wonderlane on Unsplash
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第77回 <毎月10日連載>
あるテレビ番組をきっかけに部屋のアレンジメントに夢中な最近の私です。もう2週間ほど、普段手を入れない場所まで楽しみながら整理をしています。
5年ほど前からは整理整頓への苦手意識が弱まった私ですが、幼少からやはり整理整頓は苦手、その割に興味の幅が広くモノが多い。
発達障害の困りごとの代表例の一つにも挙げられやすい『整理整頓が苦手』を今回は少し深く掘り下げて考えたいと思います。
このテーマを考えだした時に最初に頭に浮かんだことがあります。借金返済のサポートを手がける友人の一言。それは債務者たちは高確率で部屋が整理できない、ということでした。ゴミ屋敷状態の人も実にたくさんいたとのこと。
彼とはこのテーマで何度か話したことがあるが、発達障害との共通点も多く、友人も発達障害に興味を持ち出したようでした。
彼の見立てでは、借金を繰り返す人たちは現実逃避する人が多いのだとか?返済しないといけない現実から逃避し、カードなどで浪費を繰り返す。
これは整理整頓でも同じことが言えそうな気がする。整理しないといけないものや処分すべきものの存在の煩わしさから逃避し続けやがて手がつけられなくなる。過去の私も借金の経験こそないが現実逃避の繰り返しで首が回らなくなっていた。
振り返ってみると過去の私も含め多くの発達障害者たちが不都合な現実に向き合えずに袋小路にはまり込んでいるように思える。現実逃避が発達障害の特性であるか否かは難しいところではあるが、向き合えない限り問題を解決することは不可能のように思える。
ここ数日の私はまさに向き合いの連続。長年放っておいた所を開けるのは気が重いが、しっかり整理できた後は心も軽くすがすがしささえ感じる。不都合な現実と向き合えた時、心の闇が晴れ、そうして人は成長するのかも知れない。
整理整頓が苦手な方は読者の中にも多くいると思われる。できれば、1つだけで良いから不都合な現実としっかり向き合ってみてはいかがだろう?心の闇が晴れた時にいつもとは違う日常に出会えるかもしれません。
発達障害