株式会社恵(めぐみ)が運営するグループホームで利用者への「ぼったくり」が発覚、経済的虐待にあたる可能性あり

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Photo by Spencer Davis on Unsplash

グループホームとは、障害者向け入所施設の中でもシェアハウスに似た形式をとっている場所で、入所者同士が集団生活を営む特徴を持っています。そのグループホームを運営する企業である株式会社恵(めぐみ)に、ある不祥事の疑惑が浮上しました。

東海・関東など12都県に展開する同社は、確認されているだけでも愛知県など3県4施設のグループホームで食材費を過大に徴収していました。要するに、実質食事代となる費用を「ぼったくり」していた訳です。その額も、本来月7,500円程度だったのが3倍以上の24,000円となっています。

本来、グループホームが食材購入に充てる費用は、必要な実費のみを徴収するよう厚労省令で定められています。グループホームという場では単なるぼったくり行為に留まらず、利用者への経済的虐待にもあたる可能性があります。過大請求した分の返還も一部しか進んでおりません。

不祥事は他にもあり、別の施設では利用者の人格を否定する発言がなされていました。また、「虚偽のサービス提供記録を作り、組織ぐるみで報酬を不正に受け取っていた」「実際は配置していないスタッフの名前を記録に書き、人員基準を満たしているように装った」などが数名の元社員により暴露されています。

役員から社員に送られたメッセージでは各施設のことを「店舗」と呼んでいました。この辺りからも日頃利用者をどのような存在として考えているか垣間見えるというものです。逆に「うちの子!!!」みたいな調子でも、それはそれで虐待の温床になりますけれども。定型発達は対人距離の調節が上手いそうなので、利用者との適切な距離感をキープできるよう重役の皆さんには頑張ってもらいたいものです。

グループホームといえば、北海道にある別の運営でも不妊手術の強制がありました。企業や施設を運営するにあたって課題は多いかもしれませんが、だからといって虚偽や不正が許される道理はありません。今回の事例は、不正な財務と経済的虐待がセットになった点が特徴的でした。


参考サイト

障害者の食材費、過大徴収 厚労省が自治体に調査要請
https://www.nikkei.com

虚偽記録で報酬不正受給か 障害者ホーム大手「恵」
https://www.shikoku-np.co.jp

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

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