パニック障害の薬をやめて52日経ちました。認知行動療法の本「不安もパニックもさようなら」を紹介します!
『病気のデパート 放浪記』 第七話 <毎月1日・15日連載>
出典:http://girlydrop.com
パニック障害の薬をやめて52日経ちました。
自分でもよく頑張ったなーと思います。薬を全く飲んでいない生活が嬉しいです。苦しかった離脱症状の頃の自分に、もうすぐ良くなるから頑張れー!と、教えてあげたいです。
薬をやめたときのふるえやものすごい不安感や恐怖から徐々に解放されました。
今では買い物や食事に出掛けて楽しんだり、歯医者や美容室に行ったり、初対面の方にお目にかかったり、行動範囲が広がりました。京都や篠山にドライブに出掛けたり、楽しいことも増えました。まだ電車には乗れないのでこれからですが、ゆっくり回復していけたらと思います。
いろんな方々のアドバイスの力を借りてここまで来たので、本当に感謝です。
薬は、いきなりやめたのではなく、何年もかけて徐々に減らしていきました。1錠飲んでいたのを半分に割ったり、1日半錠にしたり、飲まないで1日様子を見たりしていました。薬をいきなりやめるのは離脱症状が出るので危険なのです。
そこで、今日はパニック障害を薬を飲むことなく効果的に治療するために参考にしている本「不安もパニックもさようなら」(デビッド・D・バーンズ著)を紹介します。認知行動療法のことが詳しく書かれています。
以前の筆者なら、薬さえ飲んでいれば動けるから認知行動療法なんて難しそうだしめんどくさいなと思っていましたが、この本を読んでみて本当に良かったと思います。いろんな不安障害の方の行動や考え方が紹介されていて参考になりましたし、自分の考え方を紙に書き出してみることで、改めて考え方にゆがみがあることに気づかされたり、改善に役立ちました。
本で紹介されている方々が、改善にむかっていく様子に嬉しくなったり、自分も全く同じ考え方をしていたなと、気づく部分も多かったです。人のことならその考え方は違うよ、と思えるのに不思議でした。
たとえば、裁判で勝ち続けている優秀な弁護士の話ですが、負けることに異常な恐怖を持っています。もし裁判で負けてしまったら、妻や子供たちや仕事仲間から愛想を尽かされて愛されることもなくなって、みんな離れてしまって仕事もなくしてしまうという恐怖を抱えていました。
ところが、不安障害の治療中に裁判に負けてしまったのですが、「失敗」が原因で、皆が彼に背を向けるという思い込みが、正反対であることが起こりました。洒落た服装や法廷でのめざましい勝利などで、まわりの人たちは彼に威圧感を感じていたのですが、この本の思考のゆがみチェックリストの過大解釈と過小評価の項目に当てはまると気づき、救われたのです。
同僚弁護士は誰も彼に背を向けたりしませんでした。それどころか、彼のような優秀な弁護士が時には負けることがあるのは救いだと心を開いて彼の話を聞いてくれました。彼は、初めて同僚弁護士たちに親近感を持ったのです。彼がずっと恐れてきた「失敗」が、じつは今まで感じたことのなかった心の平穏の入り口だったのです。
このように、いろんなケースがあるので読んでいても楽しいです。パニック障害などの不安障害に役立つと思います。一度読んでみてください。