発達障害者への負担の少ないメイク
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発達障害のみならず、他の障害やご病気をお持ちの方、メイクをすることに悩んでいらっしゃいませんか? 触覚過敏でメイクをすることが苦痛な方、気持ちが沈みメイクが億劫な方、色々な方がいらっしゃると思います。今回は、負担の少ないメイクについてお送りします。
そもそもメイクって必要?
「身だしなみは周りの人へのため。おしゃれは自分のため。」
以前受けたビジネスマナー講座の講師がこうおっしゃっていました。社会に出ると職業にもよりますが、女性は最低限のメイクを求められる機会が増えます。就職活動講座でも「好感度の高いメイクとは?」なんてものもよくあります。
基礎化粧編
化粧水、美容液、乳液をお使いの方は支度に時間がかかってしんどい方もいるかと思います。
時短をしたい方はオールインワンタイプ(化粧水、美容液、乳液成分が全部入ったもの)のジェルやクリームというものがあります。合う、合わないは同じ触覚過敏の方でも感じ方は人それぞれです。もしサンプルがもらえる場合、試してみられると良いかと思います。
ベースメイク編
触覚過敏や感覚過敏の方はファンデーションに圧迫感を感じる人が少なくありません。
下記がお勧めのベースメイクです。
・低刺激タイプの日焼け止め・・・ミルクタイプやジェルタイプは負担が少ないものが多いです。
・水おしろい、粉おしろい・・・無香料で肌への負担が少なく、また日焼け止め成分入りのものもあります。また、ご自分の肌色に近いトーンの色を選べます。
・無香料のBBクリーム、CCクリーム・・・日焼け止め成分、美容液、下地、ファンデーション、コンシーラーが入っており、カバー力が高いものをお探しの方にお勧めです。
・ベビーパウダー・・・敏感な赤ちゃんの敏感肌用ですので、とても負担はとても少ないです。てかりや崩れをおさえてくれます。
眉・アイメイク編
手先が震えてしまう方は眉が上手に描けない、アイシャドウやアイラインがうまくできない方が多いのではないでしょうか。眉メイクの際眉毛を抜くのがつらい方は、化粧用ハサミで整えるだけできちんとした印象になりますよ。描いてみたい方は、パウダーアイブロウやペンシルタイプのものを使ってみてはいかがですか?黒髪の方はグレイ系、髪の毛が明るい方は明るさのトーンに合わせた色を使うとよりしっくりきます。
アイシャドウですが、付属のチップを使うのが難しい方は、手で馴染ませてみてはどうでしょうか?
筆者の場合、瞼が震えるためアイラインはほとんど使いません。濃い色のアイシャドウを細いチップで塗るようにしています。最初は難しく、今でも失敗することもありますが、慣れれば大丈夫です。失敗しても綿棒にクレンジングを馴染ませて落とせば問題ありません。
どんな色のアイシャドウが良いのかわからない、という方はまずはブラウン系のアイシャドウから始めてみてはいかがでしょうか。職場に合いますし、服を選ばず合わせられます。
チーク・口紅編
チークは微笑んだ時にぽこっと膨らむ箇所に色づけると、顔色や血色の印象がとても良くなります。ブラシは大きめを使うと失敗が少ないのですが、ぽんぽんとのせるタイプの物も使いやすいです。
唇は乾燥しやすいですね。リップクリームの無香料タイプやワセリンを薄く塗ってみてはいかがでしょうか?極力唇に負担をかけたくない方はリップクリームでも色がつくタイプのものもありますし、また化粧直しを忘れてしまいがちな方は長持ちタイプを選ぶと良いかもしれません。
無理なく自分らしく
お化粧すると変化を自分で実感でき、外へ出る活力に繋がります。また、周囲の人に褒めらえると自信が芽生えます。
ただ、どうしてもメイクが苦痛な障害者の方は、これから入る職場の責任者に配慮事項としてメイクが難しいことを伝えてみてはいかがでしょうか? 職種や職場によってルールは違いますが、肌の圧迫感の苦痛に耐えてまでメイクして自分を追いつめることは良くありません。
以前、テレビで介護施設でお化粧を施してもらった女性たちが鏡を見た時、顔がぱっと輝かれた印象が強くあります。口紅を塗るだけでも顔の印象は随分と変わります。筆者も外出がしんどい時、口紅だけでも塗ると気持ちがONモードに入ります。自分らしく、少しよそいきの自分を楽しんでみませんか?
【参考文献】
何故メイクが必要なの?-メイクが女性にとってどういう位置づけなのか-
http://lilaslilac.wp.xdomain.jp/