信頼できる精神科主治医の選び方
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現在精神症状で悩まれている方には、もうすでに通院されている方、これから受診予定の方もいらっしゃると思います。今回は、今の主治医の治療に疑問を感じている方、主治医の選び方がわからない方に少しでも参考になるようにお届けします。
初診は大事
初めて精神科や心療内科を受診しようと思われている方は、今とてもしんどい思いをされていると思います。病院や主治医選びで時間をかけられる余裕のない方もいるでしょう。
しかし、初期診療を行うことは早期の病気寛解のために大変重要です。また病院に複数の医師が在籍している場合、初診の先生と相性が合わなくても、同じ病院に勤める別のドクターに変更してもらえない病院も多々あります。
通院への所要時間、予約状況、診察日や診察時間が自分の生活に合っているかなどが、病院を決める際重要な要素となります。医師以外も看護師、精神保健福祉士、臨床心理士がいるかどうかも決め手となります。
また、主治医の指導のもと、下記のプログラムを行っている病院やクリニックがありますので、是非参考になさってください。
・リワークプログラム
・自立訓練
・就労移行支援
・デイケア、ナイトケア
・相談支援
治療方針が共有できているか
初診の時は自分がこれからどうしていきたいのか伝えることも大事です。患者の意向がわからなければ先生も計画性をもって治療を行うのが難しいです。これからどのような診療が行われるのか、どのようなお薬が処方されるのかも納得できるまで聞いてみましょう。
精神科の先生は実に様々な先生がいらっしゃいます。例えば「頭が痛い」症状に対し、頭痛薬を処方する先生、副作用を疑い服薬内容を見直す先生、検査を行う先生などそれぞれ診療方針が違います。どの先生が正しいというのではなく、「頭が痛い」ことに対しのちに症状が改善したか、患者自身が満足できたがが大切ではないでしょうか。
また、先生が話しやすいかというのも患者にとって大切ですね。ちゃんと顔色を見てくれていますか?各種証明書は適切に書いてもらえますか?
先生への主観も患者さん人それぞれです。Aさんが「信頼できる先生」だと思っても、Bさんは全く違う印象を受ける場合があります。
知人からの紹介を参考にしたり、インターネットでの情報を活用するのも大切ですが、実際に治療を受けてみて、患者さんが「しっくりくる」「安心できる」感覚を大事になさってみてはいかがでしょうか?
治療に疑問がある時は
今の治療に疑問がある方は、セカンドオピニオンで違うドクターの意見を聞くこともできます。
紹介状が必要となりますが、第三者の目で今の治療に対する意見をいただけます。それでも納得がいかない場合はサードオピニオンを選択することもできます。
また、後に障害者年金を請求する場合、必ず初診証明書が必要となりますので、初診の日時が記載された診察券、病院からもらった領収書、お薬手帳なども大切に保管してください。
原則的にカルテは5年の保存が義務付けられていますが、病院が潰れる場合、書類の管理がずさんな場合、火災などでなくなってしまう可能性がありますのでご注意ください。
症状が重い場合、今の治療が納得できるものか、どの病院に行けば良いか、患者一人で判断し選定するのは困難な作業であります。周りで精神症状で悩んでいる方がいらっしゃる場合、通院に付き添ったり、診療内容を聞いてあげて是非一緒に「信頼できる先生」探しに寄り添ってください。
参考文献
相性の良い精神科医・精神科クリニックを見つけるためのポイント
http://seseragi-mentalclinic.com/
失敗しない診療内科(精神科・メンタルクリニック)の選び方
http://utu-yobo.com/
セカンドオピニオン~遠慮せず納得の治療を 沖縄県医師会編「命ぐすい耳ぐすい」(1049)
http://www.okinawatimes.co.jp/