ポリファーマシーとは?多剤併用の弊害を防ぐ

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出典:Photo by Michał Parzuchowski on Unsplash

みなさんはポリファーマシーという言葉、お聞きになったことがありますか?今回はポリファーマシーについてご紹介させていただきます。

ポリファーマシーとは

「ポリファーマシー」という言葉の意味は、「多剤服用」という意味です。多くの薬を服用することが悪いわけではなく、ポリファーマシーとは、さまざまな要因によって「必要以上の医薬品を使用している状態」を指します。特に高齢者になると、複数の医療機関を渡り歩くことが多いため、多剤服用になるケースがあります。

ポリファーマシーの原因

ポリファーマシーはなぜ起きるのか?原因を8つ挙げていきます。

①医療の高度化・複雑化
薬は、体の中で化学反応を故意に発生させます。そのため、何種類もの薬を併用すると、有害になる可能性もあります。

②高齢の患者さんと慢性疾患の増加
高齢の患者になるほど複数の疾患をお持ちのケースが多く、薬の種類も増えるため、ポリファーマシーの危険性が高くなります。

③生理機能の低下
高齢になると生理機能(腎機能など)の低下が起こるために、薬の効き方も変わってきます。

④服薬を守れていない
患者が正しい用法・容量の服薬をすることを服薬コンプライアンスといいます。それが守れていない場合、想定外の副作用が起きる場合があります。

⑤診断の誤り
処方カスケードという言葉があります。これは、薬の副作用を病気の症状だと医師が誤診したために、薬の量が増えている状態を言います。

⑥漫然とした投薬
患者に際立った症状の悪化がないために、毎回同じ処方を漫然と繰り返すことをDO処方といいます。必要以上の薬を継続して飲んでしまう可能性があります。

⑦処方の難しさ
要らない薬を減らす、といっても簡単なことではなく、医師も悩みどころのようです。

⑧薬を飲みたがる患者さん
本来必要ないけれど安心感を持つために、など患者自身が不必要な薬の処方を願うケースがあります。

ポリファーマシ―を防ぐには

ポリファーマシーを防ぐための対処法を5つ挙げていきます。

①薬剤師を頼る
医師だけではなく、薬剤師もたくさんの薬の知識を持っています。薬剤師も薬の処方に意見することがあり、疑わしい処方せんを見つけた際には医師に問い合わせをし、問題解決をしてくれます。

②お薬手帳を使う
おざなりになっている方も多いかも知れない、お薬手帳を薬局に出すことは、ポリファーマシーを防ぐために有効です。重複した投薬を防ぐことができます。特にお薬手帳で多剤処方が見つかるケースが最も多いようです。

③「良い医師=なるべく薬を出さない医師」という認識を持つ
休息を取れば治るような症状にも薬が処方されている昨今、なるべく少ない薬で治療をしてくれる医師は良い医師だと言えるでしょう。

④病院の数を絞る
2つ以上の病院に通っている場合、お薬手帳が特に役に立ちますが、処方の理由が不明確な場合は、薬を減らすことができません。なるべく、医療機関の数は絞った方が多剤併用は防げるでしょう。

⑤薬は決められた量を決められた時間に
医師の治療は、患者さんが処方を守っていることを前提に行われます。決められた量を決められた時間にきっちり飲みましょう。飲み忘れた場合は、正直に伝えることも治療には大切です。

⑥ポリファーマシ―を避けるために心掛けたいこと
ポリファーマシーという言葉は少しネガティブな言葉なので、単刀直入に主治医に「不要な薬が多いのでは?」と言わない方がいい場合もあります。しかし、薬の種類が多いと感じた場合は、主治医とよく相談して、できるだけ薬を減らしたいと伝えることも大事です。

いかがでしたでしょうか。多剤併用が気になっている方は、処方されている薬の内容を一度医師や薬剤師に相談してみてはいかがでしょうか。

参考文献

【ポリファーマシーとは?薬剤師に求められる役割は?】

http://yakuzaishiharowa.com

【ポリファーマシーとは】

http://photo-pharmacy.com

【ポリファーマシーを解決する方法(一般向け)】

http://photo-pharmacy.com

障害者ドットコムニュース編集部

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「福祉をもっとわかりやすく!使いやすく!楽しく!」をモットーに、障害・病気をもつ方の仕事や暮らしに関する最新ニュースやコラムなどを発信していきます。
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