働くことに向き合う~社会不安障害の私の体験談
仕事私は社会人になり、2つの会社を辞める事になるまで、自分が障害を持っている、こころの病であることに気付きませんでした。昔から緊張しやすく、あがり症かな、とは思っていたのですが、障害を持っているとは全く考えていませんでした。今回はその体験談をお話します。
社会不安障害とは
社会不安障害とはある特定の場面や人前などで緊張や不安を感じ、その状況を避けるようになる病気です。普通の人でも緊張はあると思います。しかし、それにずっと慣れない事、いつまでも緊張感が続く事、その状況を避けて日常生活に支障をきたしてしまうようになる事を社会不安障害と言います。
私の場合
私は大学時代のアルバイトがきっかけで、働くことにしんどさや、不安感、緊張感を覚えるなと思い始めました。周りの友達は普通にアルバイトの面接を受けて合格し、働きだしているに、私はなかなか面接にも受からず、やっと決まったアルバイトも環境になれない、仕事で注意を受けるのが嫌だ、という理由ですぐに辞めてしまっていました。この頃は自分はただの怠け者だと思っていました。
大学卒業後は周りと同じように、一般企業に就職しました。しかし、会社では、いつまでたっても強い緊張感、不安感が抜けませんでした。仕事をしていても、周囲の目が気になり集中できなく、電話が鳴るたびにビクッとして緊張してしまい、うまく対応できなかったり、先輩や上司と仕事をする時は、手汗や冷や汗をかき、緊張で体が固まって仕事が手に付かなくなる事が続きました。だんだん仕事に行くのがつらくなり、毎朝、吐き気、だるさ、蕁麻疹など体調不良が続きました。結局、仕事を休むことが多くなり、ついには仕事を辞めることになりました。
仕事を辞めたのは、自分が働く事に慣れていないだけで、甘えているだけだと思っていました。しかし、次に決まった仕事もまた同じことの繰り返しが続き、体調不良になり、短期間で辞めてしまい、家に引きこもるようになってしまいました。
引きこもっている間に家族の勧めで、心療内科に行き、そこで初めて社会不安障害と診断されました。
引きこもりからの脱出
自分が障害と受け入れるには、かなり時間がかかりました。ショックも大きかったですし、誰にも話せません。診断を受けてからも、なんとか社会復帰を目指して、面接を受けたり、アルバイトを始めてみたりしましたが、どれもうまくいきませんでした。そんな時、インターネットで知ったのが、就労移行支援施設というものでした。障害者が働けるようになるために様々なサポートを行っている所です。申し込むことも不安で怖かったので、始めはパンフレットの資料請求だけを行いました。パンフレットが到着し、どうしようか悩んでいる時、電話連絡があり、自分の現状を始めて他人に話し、話を聞いてもらい、働くきっかけになればと、そこから施設に通うようになりました。
今は自分の大きな壁になっている「働く」ということに、一から向き合い始めています。週4~5日ほど施設に通所して、生活リズムを整え、障害者として働く事、自分の将来の事などを考えながら、施設のスタッフさんと相談し、仕事復帰を目指しています。
参考文献
人前で過度に緊張する…社会不安障害
http://www.myclinic.ne.jp