発達障害のために起きる、人とのすれ違いや生きづらさ〜私の場合
暮らし人との対話のズレ
対話面では、話が喰い違う事が多く、お互いの意図、事情、基準の埋め合わせができません。説明の時でも、一気に言う、口頭のみや指示語で話されると、何について話しているのか的が絞れなくなり、内容が耳に入っても頭には全然入ってきません。中には、「何回言わせるんだ!?」と嫌になってしまう人もいて、コミュニケーションにならず、困惑する事も多いです。人間関係では、相手のペースにも合わせなくてはならないので、質問や確認するタイミングをつかむことも必要になってきます。
集団からはみ出てしまう
集団行動では、自分の興味ある事や好きな事に気が偏ってしまい、それ以外の事には気を向けることが難しくなります。空気を読んで集団に溶け込む事が中々できません。特に、会議など集団で行う時、自分独特の習性のため、いつの間にか集団から外れてしまう問題がよく起こります。周りの人からは、やる気がない、さぼり、人の話を聞いていないと悪く思われる事も多く、酷い場合は責められたり、中傷されるなどいじめの対象になる事もありました。次第に「何故自分だけ基本的な事ができないのだろうか」と自分を責めだし、「自分はもうダメだ」と自己嫌悪に陥り、自信を失う事につながった時は苦しく悲惨でした。
環境の変化にうまく対応できない
何か変化が起こった時では、変化したという認識が中々できず、急に頭が痛くなって身体の動きもぎこちなくなります。前職の工場で機械取り扱いの時でも、同じ機械が新型に変わる変化があっただけで、何が変化したか認識が難しくて旧型と同じ方法・手順だと思い込んで進めたら後でエラーが起こり、上司から「何で勝手にするんだ!?」と怒られたり、苦情になる事が頻繁に起こりました。また環境変化でも、暑さから急に冷え込む気温変化や明るい所から暗い所へ移る場所の変化、忙しくなって急にピリピリし出した雰囲気の変化などに対応するのが困難で、体調不良になることも多いです。自分の周りには変化に対しても全く混乱する事がない人ばかりで「皆はどういうふうにしたら、あんな簡単に対応できるんだ!?」と不思議で仕方がありません。今は、何が違うのか相違点を比較する事に執着してしまい、自分のやるべき事に気が回せなくなってしまいます。
合わせる事への困難
臨機応変な作業では、時と場に合わせて色々な要件に対応しようとすると、パニックになる事がよくあります。話を聞きながらメモする、電話対応、相手の要望に応えて行動する、文章読んで理解したことを伝える、などいつも苦戦します。やらなくてはならないと思い無理をすると、頭が真っ白になって、体がしびれ、急に体調を崩すこともあります。精神的な負担は、目に見えないので、ストレスをためていると自分でも気付かない場合も多いです。さらに仕事のプレッシャーなど追い詰められると、ストレス処理がし切れず放置してしまい、「病気の事は考えたくもない」と自分と向き合う事を避けてしまう事も少なくありませんでした。過度なストレスで処理できないまでに至ると、全身マヒなど二次障害と見られる症状が出始めました。
今後の対策を見つけ出すために
病院に治療のために通い、服薬を行っても改善があまり見られないので、自分の特性に合った対処法は何かと迷う事ばかりです。能力・適性検査では、できる範囲に偏りが大きい、ある一定の事を繰り返すタイプ、最後までやり遂げる傾向が強い、という診断結果が出ました。医師からは、「社会生活に適応できる方法や環境、理解者を探し出していくように」と助言されており、忘れないようにすぐメモ取る、ゆっくりできる環境を選ぶ、発達障害専門の支援機関に通うなど努めています。
精神疾患と同様、発達障害は少しずつ話題にされていますが、まだまだ社会での理解が乏しいのが現状です。お互いに、一つ一つ理解して、相手への上手な伝え方を見つけていく事が必要ではないでしょうか。