セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜

「違いを認め合うこと。」(セコラム!第20回)

『セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜』 vol.20 <毎月25日連載>

「さようなら、わたしのバリア」をコンセプトとしたBYE MY BARRIERを先日開催しました。2回目。京都メトロを貸し切り、人や音楽がボーダーレスに混ざり合う音楽イベントです。そう、カオスティック。

第1回目の開催もそうだったのですが、今回「やろう!」と思ったのも個人的な思いから。車椅子に乗っている友達の「クラブに行きたい」熱意を実現するため。彼、来てくれたよ。嬉しい。

BYE MY BARRIERが目指したかったのが、違いを認め合うこと。違いを理解しなくてもいい。違いを違いのまま認め合い、同じ目線で向き合うこと。そして同じ瞬間を楽しむこと。

バリアの捉え方はひとそれぞれだし、シーンによって変容し得るものですが、ここでは「違いを認め合わずに、自分自身で壁をつくり、違いとそっぽを向くこと」と意味付け、ジャンルレスな音楽を聴くことが、違いに触れ、認め合うことにつながると仮定しました。

だからこそ、音楽は「違い」を意識しました。ポップ、ハードコア、ヒップホップ、オルタナ、アフリカ音楽、EDM、レゲエ・・・。

その場に居合わせた人はもちろん「違い」がある他人。違いを持つ人たちが音楽やリズムを思い思いに楽しむこと。そこには違いはあるけれどもバリアはない。ただ一緒にその空間を楽しんでいるだけ。他人に合わせなくてもいい。自分は自分。あなたとわたしの境目がはっきりすることが心地よいなんてBYE MY BARRIERだなあ。

世古口 敦嗣(せこぐち あつし)

世古口 敦嗣(せこぐち あつし)

就職活動に失敗し、何となく障害福祉の世界へ。障害者が暮らしやすいまちをつくるNPO法人サポネや医療福祉エンターテインメントのNPO法人Ubdobeなどを経て、農業を中心とした障害のある人が働く拠点「三休 – Thank You -」を今年4月にオープン。それ以外にNPO法人月と風と理事やKAIGOLEADERS OSAKAコアメン、ふくしあそび探求舎代表を務める。

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