双極性障害がある私の発明妄想〜私が夢見た視覚障害者の移動支援
身体障害平成28年11月のある日、私は視覚障害者(全盲)の移動支援について考えていました。所々剥がれた点字のタイル、白杖を使って移動する人、そもそも点字タイルの上に立って点字を感じられるのか?もし今私が盲目になったらどうすれば良いのか・・・。この世は健常者であることを前提に物が作られているので、私なりに考えていました。
視覚障害者は通いなれた道なら移動できる。
視覚障害の方は目が見えない分、感覚器が研ぎ澄まされているように思います。白杖を使って器用に公道を通行しています。室内においては白杖がなくても大体の感覚で移動して必要な物を取得しています。以前テレビで見た方は口からチッツチッツチッツと音を発して反響音で障害物を見分けるという人もいました。
視覚障害者に移動に必要な情報とは何か?
健常者が認識しうるほぼ全ての情報が視覚障害者にとって必要なのです。階段、エレベータの位置、障害物、移動する方向、電車やバスの到着時間、信号機の情報など普段当たり前に取得している視覚情報が必要なのです。
特許データーベースには白杖を使ったシステムが多い。
視覚障害者の移動支援に関する特許を調べていると、白杖を使ったシステムが多いことに気付く。確かにどんなシステムを使っても目前の障害物を検知するには白杖が有効であるが、ナビゲーションという観点からみると、さほど有効であるとは思えない。他には横断歩道の誘導方法やナビゲーションシステムもあるが今一つピンっとくるものが無かったので自分で考えてみることにした。
発想の転換。人は2足歩行であるという発見
2足歩行なんて当たり前!!って思っている人も多いことでしょう。でも私の発案には2足歩行こそが重要だったのです。最近のスマートフォンで地図機能を使ったことがある人なら知っていると思いますが、スマートフォンにはGPSセンサー、電子コンパス、加速度センサーなどが搭載されています。そして、スマートフォンの電子コンパスはスマートフォンを水平にして受話口がどちらに向いているか方角を教えてくれます。つまり、足にスマートフォンを履かせるスマートシューズの構想に至ったのです。一対のスマートシューズで電子コンパスの計算をすれば移動している方角が分かり、加速度センサーも2つ使うことにより移動速度なども分かります。GPSも2つ使うことにより高い精度が期待できます。そして、シューズであるために画面は必要ありません。全て人工知能による音声案内を骨伝導レシーバーで行うのです。スマートシューズと骨伝導レシーバーはBluetoothで接続されます。問題点は充電池をどうするかという問題が残りますが、液晶による表示がないので現在のニッケル水素電池もしくは、リチウムの全個体電池が実用化されたら問題ないレベルになると思います。
屋外での運用
スマートシューズを履くと進行方向が分かります。進行方向の先に信号機が存在していればGPSの地図情報で分かります。つまり50m手前などでこの先信号機があるという警告をカーナビのように行えばいいのです。そして信号機の手前には点字ブロックがあります。点字ブロックに信号機の情報を付加してやり、その信号情報をスマートシューズのNFC機能を使って読み取るのです。信号機の手前に点字ブロックが無いようであればBluetoothや、近距離無線などで対応すれば良いと思います。もしくはドラゴンボールZのようなスカウター(眼鏡)で色の識別をしても良いかも知れません。
屋内での運用
屋内でスマートシューズを履くメリットはNFCが使えるということです。建物を建てる時には予め設計段階で床タイルにICチップの機能を埋め込んでいれば良いのです。既築の場合にはICチップが付いたカーペットを床に敷いたら良いと思います。ICチップの情報は通路の情報(直線、T字路、十字路)などの情報とICチップの配列情報があれば上手くいくと思います。後は施設のサーバーとスマートシューズで情報の交換をしてやれば誘導できると思います。この方式のメリットは進行方向上に特設カウンターなど普段ない障害物を設置した場合、障害物の足の部分にICチップ読み取り機能と無線機能を付ける該当する範囲を全て障害物があると視覚障害者に判別させることができる点です。夜間の警備もこの方式にすると簡単にロボット化させることができます。ICチップの配列情報をもとにルートを設定すれば簡単に巡回させることができるという点です。スマートシューズにモバイルSuicaなどの情報を入れる環境になれば駅の改札もただ通過するだけで良い時代が来るかも知れません。
視覚障害者の移動支援についてスマートシューズという発案にいたりましたが、いかがだったでしょうか。視覚障害者のためのシステムですが、健常者にも使い易いかもしれません。この記事が公開された時点でスマートシューズという考え方は公開されたものになりますので、特許出願などで同じことを考えていた方はごめんなさい。もちろん私も出願しておりません。
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