私の自己理解の変化~発達障害の発覚と就労移行支援施設の利用を経て

仕事

unsplash-logo Andrew Preble

自分のことを理解するということは障害と共に生きていくことでとても大切なことだと最近になって理解しました。私が発達障害であることを知り、就労移行支援施設を利用するにつれて変わっていった自己理解についてお話したいと思います。

障害の自覚までの自分像

私は障害というものが発覚するまで、自分というものは自分が誰よりも理解していると思っておりました。人とのコミュニケーションが昔から苦手だった私は自分はどういう人間なのかということについて考えたりすることがよくありました。学校で一人座っている時間、やることの無い長期休暇等一人で過ごし頭を使うこと以外することがない時間がたっぷりあり、その間は嫌でも自分に向き合うことになりました。その過程で考えていた自分像は「コミュニケーションは苦手だが、全く話せない訳ではない」「夢、希望を抱かず積極的、行動的な人間ではない」「身体が弱く、体力がない」「自己中心的で我儘な人間」といったネガティブなイメージが大半でした。だからそんな自分を抑えて周囲に合わせないといけないと頑張り、でも出来なくて落ち込み自分のネガティブなイメージはやはり正しく自分は正確に自分のことを理解していると考えておりました。発達障害(私は自閉スペクトラム症とADHD両方の特徴があると診断されました)が発覚したのは働き始めて3年ほどたった時でしたが、医師から告知された時にもそこまで自分像に変化はありませんでした。既に分かっていた自分のダメなところに医学的名称がついた。自分のプロフィールに一つ内容が増えた。ただ、それだけという認識でした。薬などで一部問題が解消するかもしれないとは思ってましたが、自分の性格には何も影響せず変わることは無いと確信しておりました。

支援施設での気づき

そして、その後体調を崩してしまい仕事を退職、半年ほど体調の回復のために半分引きこもりのようになった後就職活動を始め、今は就労移行施設に通っております。通所を始めた当初、私は自分の問題を「コミュニケーション力の低さ」と「体調管理の甘さ」にあると思っておりました。この二つが出来るようになれば再び働き始める事が出来ると考えておりました。ですが、通所して施設の方から言われたことは「働く上でコミュニケーション能力に問題があるとはあまり感じない。就職に向けてを第一に考えると今やるべきことではないかもしれない。」でした。そう言われた当時はその言葉を受け入れられていませんでしたが、今振り返るとこの時から自分で見た自分と他者から見た自分のずれがあったのだと思います。また、通所していて私が特に苦手だと思ったことは自分の強みと弱みを出すということでした。特に強みは全く出すことができず、施設の方から見た強みを出してもらったこともありましたがその内容が受け入れられませんでした。例えば、真面目だと言われても「自分はいつも真面目では無い、不真面目な時も沢山ある」と反論してしまったり、人の話を聞くことができると言われても「どのあたりがそのように感じるのですか」と質問を続けたりしていました。自分で思っている自分像と違うことを言われるとそれを否定する事柄を求めるということをしていました。私は自分というものに対するこだわりがとても強いのだと思います。特にすでにイメージが固まっている事柄にはなかなか自分の考えを変えたり、他人の意見を受け入れる事が出来ません。そのことに気づくことが出来たのは一つの進歩だと考えています。

自己受容で未来を思う

自分のことを自分で正しく理解したい。昔からあるこの気持ちは今も変わっていません。ですが自分を知るということが自分を責める、落ち込ませる、自己評価を下げることに繋がってしまうことが、私の一番向き合う必要のあることだったのだと思います。心理学の言葉に自己受容という言葉があります。ありのままの自分を受け入れるということなのですが、私にはこれが出来ていない事に気づきました。自己受容はネガティブな自分を受け入れるという状況で使われることが多いのですが、私の場合はポジティブな自分についても出来ていないと感じます。今までの人生で積み上げてきた自分像と違うことは良いことも悪いことも受け入れられない。そんな自分も含めて全てを受け入れていく。受け入れた上で何をするのかを考える。そんな柔らかさ、おおらかさを目指す方向に変わってきています。この過程を経て初めて働く上で何を求めるのか、何がしたいのかを自分が納得のいく形に出来るのではないかと思います。

今はまだ、自分を理解する過程を歩み始めたばかりです。いつ終わるかも分かりません、終わりというものがあるテーマですらないのかもしれません。ただ、少しずつ変化していることだけは感じられています。今はまだ見えていない未来の理想像もいずれ見えてくるだろうと楽観視しています。このコラムをご覧になられている方々もいろんなことに悩み、苦しみながら前に進んで来られたと思います。自分を知るということに改めて目を向けて頂くと、気づけていない自分に気づくことが出来るかもしれませんよ。

参考文献

「自己受容」と「自己肯定感」・思考は現実化する
https://www.thoughts-make-things.com

日々適当

日々適当

自閉症スペクトラムの20代男性です。いろんなことに毎日悩みながら人生を生きる上でのいい塩梅を模索中。趣味はゲーム。

関連記事

人気記事

施設検索履歴を開く

最近見た施設

閲覧履歴がありません。

TOP