感覚過敏と暮らす~触覚過敏編

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皆さんは触覚過敏という言葉を聞いた事がありますか?聴覚過敏などに比べてまだ認知度が低く、理解が進んでいないと私は感じています。そんな触覚過敏のことをできるだけ分かりやすく、簡潔にお伝えしていければと思います。

触覚過敏とは

触覚過敏とは特定の素材が肌に触れる感覚やヌルヌルしている、濡れるなど苦手な触感があったり、他人に触られるのが苦手で、それが日常生活に支障をきたしているものの事を指します。また、特定の触覚を非常に好む場合もあります。分かりやすいのが、服についている「タグ」や「ボタン」です。あの独特のチクチク、ゴロゴロ感は普通の方でも苦手な方は多いのではないでしょうか?

触覚過敏の方は他の人が大丈夫でも、とても苦痛に感じる触感があります。触覚過敏の人はそれによってコミュニケーションに支障をきたしてしまったり、人間関係が悪化してしまう事もあります。

私の場合

私の場合は他人とのコミュニケーションに支障をきたすほどの触覚過敏はありませんが、それでも困ることは沢山あります。まず第一に着られる服がとても少ないという事。何よりも着心地が大切なので、素材だけで、殆どの服の候補は淘汰されます。さらに女性ものの服はデザインやディティールが凝っている物が多く、そういうものは大概かゆくて着られません。またレースがついているものは勿論除外です。さらにタグが付いているままだと着られないので、縫い目をほどいて元に戻せそうか、という事も条件の一つとなります。さらに、女性用の下着にはレースが付いている物が多く、それも悩みの種の一つになっています。勿論私も可愛い服は着たいですが、この条件を満たす可愛い服は滅多にありません。

幼少期には母が着せてくれるタイツや靴下がとにかく嫌いで、着たくないと毎朝大泣きしていました。タイツ自体がチクチクして嫌でしたし、靴下のつま先の縫い目も大嫌いでした。靴下の中に髪の毛一本でも入っていようものなら幼稚園にも行きませんでした。そんなに嫌がっているのなら着せるのをやめてくれればよかったのに、と今では思いますが、当時は触覚過敏という言葉自体もなく、母もなぜそこまで嫌がるのか分からず困っていたようです。社会人になってから一番困ったのはストッキングでした。我慢して履けるものもあるにはあったのですが、それでもつま先の縫い目だけは我慢が出来ず服装から職業を選ぶこともありました。最近はつま先に縫い目が無いものも多く出ていてとても助かっています。洋服と言うとついデザインやディティールに目が行きがちですが、そもそも着ることが出来なければ全く無意味だという事を、作り手の方達には声を大にして言いたいです。

触覚過敏が酷い場合

触覚過敏が酷い場合はシャワーを浴びるだけで“痛い!”と感じたり、肌に触れられるだけで“痛い!”と感じる人もいます。勿論感覚には個人差がありますが、服の上からでも触られると“痛い”と感じられる方もいらっしゃいます。痛くなくても他人に触られることを極度に嫌がる方もいて、そういう方は特に人間関係で悩みやすいようです。私は久しぶりに会った友人や長い間会えなくなる人とは自然にハグをしたり握手をしたりするので、その感覚は理解できません。でも事前に知らせて頂ければ触れないように気を付ける事は可能ですし、着ごこちのいい服を教え合うことも出来ると思います。就Bにいたときの友人とは事前に知らせてもらっていたことで、良好な人間関係を築くことが出来ました。

恥ずかしながら私には、自分がされて嫌なことじゃなければ、他人も嫌じゃないと考えてしまうクセがあります。気を付けるようにしているのですが相手が理由と合わせて嫌だと明確に意思表示してもらわなければ気付かないこともあります。今の社会で障害をどこまでオープンにするのかは難しい所ですが、皆が“私はこういう人です”と堂々と言える世界になったら素敵だなと思います。

まとめ

触覚過敏の人は、制服やユニフォームなどが、どうしても着られない素材で出来ていたりする場合もあります。その時は似ている服でもOKにしたり、重ね着を許してもらうなど配慮が必要だと思います。

皆が色々なことを許容できるように、時間的にも空間的にも心理的にも余裕を持って暮らせる社会を目指したいですね。そうなるためにはどうすれば良いのか、一人一人が日々考えていくことが大切だと思います。

参考文献

「「感覚過敏」とともに工夫して暮らす細尾ちあきさん 」 soar(ソアー)
https://soar-world.com

「触覚が過敏:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト」 NHK
https://www.nhk.or.jp

「絶対知ってほしい「触覚防衛(触覚過敏)」反応を示す子の理解」 内田洋行教育総合研究所
http://ueric.uchida.co.jp

sakurako*

sakurako*

高校生の時に不登校になりパニック障害と診断される。その後、紆余曲折あり自閉スペクトラム症・解離性障害と診断を受け就労支援施設B型作業所に通う。
現在は就労移行支援施設に通いながら就職活動中。
趣味は読書と映画鑑賞、手芸。“世界をもっと優しく”がモットー。

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