体重が激減~パニック障害と食欲不振

パニック障害・不安障害

出典:Photo by Tamas Pap on Unsplash

皆さんは一日三食きちんと食事はとっていますか?私はパニック障害を発症してしまい、吐き気の症状が強く食欲不振で食事がまともにとれず、体重が激減してしまいました。私のように無理をして、自分を追い込んでしまいがちな人に読んでもらえたらと思います。

パニック障害発症

私は今から2年前の夏に、当時約2年間勤めていた職場での勤務中、めまいをおこしその場で倒れ込んでしまいました。その時は、任せられる業務量が増えてきていたことと、作業場に冷房がなくものすごく暑い過酷な現場で作業していたこともあって「熱中症になってしまったのかな?」と思っていました。

しかし、水分補給と休憩をしっかりとって体力は回復しても、いざ作業場に向かおうとすると「また倒れてしまったらどうしよう」という不安が強くなり、激しい動悸に襲われました。その日は早退をさせてもらい自宅でゆっくり休んでいたのですが、翌朝になって職場に向かおうとするとまた激しい不安と動悸に襲われ、自室でも倒れ込んでしまい立ち上がれなくなってしまいました。

「明らかに何かおかしい」と思い、すぐに病院へいき、そこで「パニック障害」と診断されました。パニック障害という言葉はテレビなどでも聞いたことがあったので少しの知識はあったのですが、まさか自分が発症してしまうとは思ってもみなかったです。

吐き気、食欲不振

私はパニック障害になってから、不安と緊張が強くなってしまったせいか、身体的な症状として吐き気が強くなっていました。朝起きてからすぐ吐いてしまい、それでも吐き気は治まらず、一日中気分が悪いなんてことは日常茶飯事でした。そのため、食事をとろうとしても「どうせご飯を食べても吐いてしまうかもしれない」「吐き気が強くなってまた苦しくなってしまうかも」という不安が頭をよぎり、どんどんと食欲不振になってしまったのです。しかし一方で「ご飯をきちんと食べないと体調不良はいつまでたってもよくならない」とも感じていたので、無理矢理にでも食事をとろうとしていたのですが、やはりまったく喉を通りませんでした。「それでも食べなければ、でも食べられない」という悪循環に陥ってしまいすごく焦っていました。

また、このころの私は仕事を欠勤することが多くなり、すっかり自分に自信をなくしてしまい自己嫌悪に陥っていました。「こんなダメな自分がご飯を食べるなんて」とさえ思ってしまい、これも食欲不振になる原因の1つだったかもしれません。

一日一食くらいしか食べられない日が続き、ひどい時では丸一日何も食べないなんて日もよくありました。こんな生活を続けていると、短期間で体重はみるみるうちに減少してしまい、自分の身体の変化に戸惑ってしまいました。そのころの私の姿を見た友人にも「なんか急にやせすぎてない?」と言われてしまうほどでした。体力も落ちていき、身体的にも精神的にも疲れ果ててしまったので、仕事を退職してしばらくの間療養することにしました。

変化してきた気持ちと食欲

退職してからは、将来への不安などももちろんありましたが、なんだか肩の荷が下りたような感じがして、少し気が楽にもなりました。また、家族や友人からは「無理しないで、自分のペースでやっていけば大丈夫」という言葉をかけてもらい、本当に救われた気持ちになりました。

食欲に関しても少し変化がありました。吐き気があったり気持ちが悪くて食欲がないときには「無理矢理食べる必要はない」と思えるようになりました。もちろん、バランスのいい食事を一日三食きちんと食べられることが理想的です。しかし「少しでも食べたいと思ったときに食べる」「食べられないときがあっても仕方がない」という風に自分にプレッシャーをかけないようにする気持ちを持ち始めると、少しずつですが食欲は以前のように戻りつつありました。

「あくまでも自分のペースで、絶対に無理はしない」という思いで療養を続けると、吐き気の症状はほとんど出なくなり、今では食事も一日三食きちんと食べられるようになりました。

現在は……

現在は就労移行支援事業所に通所しており、いろいろな訓練を受けながら再就職を目指し奮闘しています。スタッフからはやはり「無理しないで」「自分のペースで」という言葉をかけてもらうことが多く、心の支えになっています。

食欲は以前のように戻ってきたものの、私はまだパニック障害そのものを完全に克服できたというわけではありません。「早く再就職しなければ」という思いから焦ってしまうこともあり、自分にプレッシャーをかけてしまいそうになります。そんな時にはいつでも、スタッフや家族、友人にかけてもらった言葉を思い出し、自分の心を落ち着かせています。

もし、無理をして頑張り過ぎてしまう人や、自分で自分を追い込んでしまう人がいるのなら、休んで1度立ち止まることも大切だと言いたいです。また、私のように食欲不振になってしまっても、無理に食べようとせず、まずは食べられるときに食べればそれでいいと思います。とにかく、ゆっくりと自分のペースで前に進めばいいのです。そして元気が戻ってきたときには、美味しいご飯を毎日楽しみに過ごしていきましょう。

タロ

タロ

30代でパニック障害と診断され、現在は就労移行支援事業所に通所して再就職を目指している男です。
音楽(特にパンク)と犬とスパイスカレーが好き。

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