使わないために覚えておくべきネットの侮蔑語たち

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Photo by Ehimetalor Akhere Unuabona on Unsplash

予め断っておきますが、ここはネット上に飛び交う障害者関連の侮蔑語を全て網羅している訳ではありません。しかし、よく目につく単語ではあるので、万が一ネットに書き込んだり対面で発したりすることのないよう敢えて覚えておきましょう。読んでいて気が滅入るかもしれませんが、日々の発言の質を高めるには避けて通れません。

ガイジ
障害児の略で、元々は関西圏の幼児語だったのですが、今や侮蔑語の花形にまでなってしまいました。なにせ有名動画配信者ですら乱発していますからね。「ゲェジ」「ガイの者」「ガガイのガイ」なども同じ意味です。

チー牛
「チーズ牛丼」の略で、インドア系の中でも特に覇気のない顔をした若い男性を指します。5chに書かれた就労移行支援の感想から始まっており、実は発達障害者と関係が深い(ことになっている)侮蔑語です。雑に陰キャ全般をそう呼ぶ手合いもいますね。ところで「チーズ牛丼は美味しいのに」という的外れな意見がありますが、言う側からしたら叩けさえすれば実物の味はどうだっていいのではないかと思います。

アスペ
自閉スペクトラムの旧区分である「アスペルガー症候群」の略で、更に「スペ」と略すこともあります。カジュアルに乱発されておりますが、実際にそうなのかは発言者にとって些細なことです。エセ精神科医の診断ごっこに何のお咎めが無いのも不思議ですね。言葉狩りで臭いものに蓋をして、「なぜ駄目なのか」を考える機会まで潰すよりはマシでしょうけれども。

手帳持ち
「障害者手帳を持っている人」すなわち障害者を指す隠語です。この単語が出るときは9割9分ろくでもないニュアンスで、侮蔑語と見做しても差し支えないでしょう。沖縄弁っぽく「持人(もちんちゅ)」と呼ぶレアケースもあります。

でんちゃ
「電車」の幼児言葉で鉄道マニアを指し、「でんちゃっちゃ」とも言います。鉄道マニアと言っても、「知的障害か発達障害、或いはその両方を持つ迷惑撮り鉄」が前提となっている節が感じられます。

天使ちゃん
ダウン症児の親が「天使」と喩えたことに由来しており、門外漢の言うそれはほとんど皮肉か嫌味です。知的障害と混同されている節もあり、発言者の無知を曝け出しているのですが、どうもダウン症と知的障害の混同は恥と見做されていないようです。

池沼
知的障害者の略で、2000年代には既に使われていました。知的障害者を指す隠語や侮蔑語は無駄にバリエーション豊富で、「チテ」「チテショ」「パワー系」「あうあうあー」などがあります。ちなみに、文字通り池と沼を纏めた用語でもあるので普通に変換できますが、侮蔑語としても古い「白痴」は一発で変換できません。アザトースの説明に困りますよね。

ハッタショ
発達障害者の略で、単に「発達」と呼ぶこともあります。診断ごっこが趣味のエセ精神科医にとっては「アスペ」と同じ意味ではないかと思います。

糖質
統合失調症の略ですが、やはり実際の診断は関係ありません。「そう見えたからそう言う」程度の扱いです。一時期、電車内での奇行を盗撮して曝す「糖質ブーム」があったのですが、別に盗撮のもじりではなかった訳ですね。

全体的な傾向としては「障害者=悪」という意識が前面に表れています。時々「これに目くじらを立てるお前たちの方が逆に障害者を差別している!」などと反論する御仁もいますが、そちらが「障害者=悪」という前提で語っている以上は単なる屁理屈の域を出ません。医学用語を安易に振り回すお医者さんごっこが多いのも特徴の一つでしょうか。

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

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