精神科医や心理職を悩ませる「共依存」

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Photo by Alexandre Chambon on Unsplash

依存症や精神疾患から立ち直るには、治療に関わる人間だけでなく本人の家族による協力も欠かせません。しかし、依存されること自体に依存する「共依存」の状態は治療者にとってしばしば悩みの種となります。

共依存の何がいけないのかというと、依存されている状態を保つために本来の問題解決を望まなくなってしまう点です。そのため、現在の良くない状態を維持するために治療者から見れば妨害にあたる行為すらします。テレビドラマ「相棒」でも精神科医が密室トリックで殺害されたエピソードにおいて、共依存状態の心理が極端ながらも描かれていました。

この共依存感覚は素人だけに起こるものではなく、患者や相談者と直接向き合う精神科医や心理職でさえも悩まされることがあります。当然、治療者自身が共依存に陥ってしまっては事態が好転しなくなりますので、別の専門家からカウンセリングや治療を受けることもあるようです。

頼られるというのは大抵嬉しいものですし、その嬉しい関係を続けたくなるのも人情ですが、相手を束縛してしまっては本末転倒となります。そうした正論を分かっていても自分だけで解決できないのが共依存の「依存」たる所以なのですけれども。一応、自己肯定感が低かったり過度に世話焼きだったりする人が共依存に陥りやすいとされていますが、知らないうちにそうなることも多いので自分で気づけるかというと怪しい所です。

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

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