ADHDによるケアレスミスが生じやすい場面と対策方法

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出典:https://unsplash.com

私にはADHDがあり、日頃からケアレスミスが生じないように対策を講じることが肝要です。ミスの原因は何なのか分析をしてゆく中で、ミスが起こりやすい場面がいくつかあることを発見しました。今回は私自身の経験をもとに、その場面と対策についてご紹介いたします。

慣れない環境

慣れない環境下では、新しい事を次から次へと学んでゆかねばならず、知識の定着が追いつかないためミスが生じやすくなる傾向にあると思います。また、ADHDの特性上、色々なことを学んでも短時間では情報を頭の中で上手く整理できず、ミスを誘発しやすいように思います。

考えられる対策としては、第一に、就業時では、業務指示を受ける時はメモを必ず取り、聞き漏らしがないように復唱確認を行うと良いと思います。また、その中で分からないことがあった場合は、必ずその場で確認し、分らないことをそのままにしないように注意すると良いでしょう。さらに、メモ書きは走り書きであることが多いので、後の業務に役立つようであれば、落ち着いている時に清書して見やすくまとめると良いでしょう。

第二に、業務にマニュアル等がある場合には、早い段階で覚えられるように努力することも有効な方法です。早くにマニュアルを覚えることにより、精神的に余裕が生まれ、より注意深く一つひとつの業務に当たれるようになると思います。

第三に、初めての環境ではミスを完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、もしミスをしてしまった場合には、ミスの内容について振り返り、原因と対策方法をノート等に書きとめて頻繁に見直すようにすれば、次回から同じミスを防げる確率は上がると思います。もしそれでも忘れそうな場合は、付箋に書いて机に貼る等、目立つところに注意書きが見えるようにすれば良いでしょう。

最後に、それでもミスが不安な場合は、慣れないうちは上司の方に仕事内容のチェックをお願いすることも必要かもしれません。

忙しい時

忙しい時も、一つひとつのことを丁寧に行うことが難しいため、ミスが生まれやすい状況と言えます。私自身も特性上、忙しい時は頭が混乱してしまって、ケアレスミスが生じやすいので注意が必要です。

対策としては、第一に、定型業務であればチェックシートなどを作成し、忙しくてもひと通りチェックしてから提出するようにすれば、ミスを防げる確率が高まります。

第二には、日々の業務効率の向上を図り、短時間で業務をこなせるようにしておくことが有効だと思います。仕事上である一定のスキルが必要であれば、作業方法をマスターすることで悩まずに作業できる時間が増え、集中力が高まります。また雑談の際に、上司や活躍している先輩や同僚の方などから、どのような方法で作業すると効率が良いかアドバイスをいただき、方法を真似てみることも良いでしょう。

第三には、あまりに忙しい状況は前もって回避することが大切だと思います。忙しさがミスに繋がることが確実という場合には、職場では配慮事項として伝えておき、業務が立て込まないようにしていただくことも一つの方法だと思います。

疲れている時

疲れている時は集中力が落ちた状態になりがちなので、ミスが出やすくなるように思います。私自身も、疲れた時には普段はしないようなミスが出てしまって、気を付けなければと思ったことがありました。

対策としては、第一に、日頃から体調管理に気をつけておくことが大切です。特に睡眠は集中力に密接に関わっているので、毎日しっかりと睡眠を取り、疲労回復ができるように努めましょう。

第二に、お腹が空いていても集中力が落ちてしまうので、食事は一日3食しっかりと摂ることをおすすめします。

第三に、疲れが出てきた時にはこまめに休憩を取り、集中力を回復できるようにすると良いと思います。それでも疲れが取れない時には早めに周囲に相談するなど、無理な負担が掛からないように気をつけることも大切です。

マルチタスクで作業している時

ADHDの方は、マルチタスクを苦手とされている方も多いと思います。私自身の経験からも、マルチタスクが多い環境だと、やはりミスが出やすかったです。

対策としては、デスクワークであれば、TO DOリストを使って日々の業務を一つ終わるごとに消してゆく方法を取ると、忘れてしまうことは防げると思います。重要なのは、業務を受けたら直ちにリストに加えることです。その位なら覚えていられると思い、記入を後回しにすると、忘れてしまい、ミスの元になります。さらに、業務を翌日に持ち越す場合は、その日のうちに翌日のリストも作成しておけば忘れずに済むと思います。

注意が必要なのは、メモが取れない状況で動かなければならない場合です。私はこの状態でマルチタスクになることが大変苦手なため、そのような状況は出来るだけ避けるようにしようと思っています。

まとめ

ここまでケアレスミスが生じやすい場面とその対策について、私自身の体験をもとにお話してきましたが、いかがでしたでしょうか。ADHDがあるとミスをしやすく、落ち込みがちなのですが、対策次第では防げるミスも増えてくると思います。ミスをしやすい状況が何かが分かれば、原因を考える事によって、きっと改善策が見つかると思います。私自身も、今対策を進めているところなのですが、お互い焦らずじっくりと取り組んでゆきましょう。このコラムが少しでも皆さまのお役に立ちましたら幸いです。

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olive

自閉症スペクトラム障害とADHDを持ち、現在は自身の特性と向き合い、有効な対処方法を日々模索しています。趣味は読書・音楽鑑賞・散歩など。よろしくお願いいたします。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

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