発達障害のある私が伝え方で工夫していること

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生まれつきコミュニケーションに障害のある私は、人に何かを伝えることがものすごく苦手でした。就労移行支援に通所し始めてスタッフから最初に指摘された課題が「言いたいことを相手にきちんと伝えられるようになること」でした。スタッフのアドバイスを受け、日々の訓練で良かった点と改善すべき点を振り返り、自分なりに工夫すべき点を考えていった結果、今ではスピーチやプレゼンテーションは自分の得意分野になりつつあります。今回は、どうやって伝え方への苦手意識を克服したかについて書いてみようと思います。

なぜきちんと伝わらないのか?

社会人として最も重要なことは「報告・連絡・相談」ですよね?この記事を読まれている皆さんの中には、この所謂「報・連・相」がなかなか難しい人が少なくないはずです。私もそのうちの一人です。上司や同僚に何かを伝えなければならない時、伝えるべきことを頭ではきちんと整理できているつもりでも、いざ話す段階になると、混乱したり言葉が出て来なかったりして全く伝えられないことが私は多々ありました。そして、相手からも「説明がよくわからない」とか「変な間が空いてたどたどしい」とか「話が飛んで何の話かわからない」などと言われ、行く先々で社会不適合者のレッテルを貼られたものでした。その結果、話を相手にきちんと伝えられない不甲斐なさから、すっかり社会生活への自信をなくしてしまいました。「社会人として最低限のことも満足にできないなんて自分はダメだ!」と。

「報・連・相」が満足にできず、その度に自己肯定感を下げ続けた私でしたが、ある時、私の戸惑っている姿を見兼ねた就労移行支援のスタッフから「話す前に一呼吸置いて書いてから伝えてみては?あなたは自分の頭ではわかっていても言葉に置き換えられていない感じがするから」とアドバイスを受けました。アドバイスを聞いてじっくり考えてみると、確かに自分の言葉と頭の回転スピードがチグハグになっているように感じました。適切な言い方かどうかはわかりませんが、「言葉が頭の回転に追い着いていないことが原因」と捉えました。「口と頭の歩調が揃っていない感覚」と言えば伝わるでしょうか。要は「口から出まかせ」が利かないのです。

話す前に書いてみよう!

原因がハッキリしたところで、私の心も少しスッキリしました。早速、伝えたいことや報告すべきことを伝える前に、まずは書いてみることにしました。最初こそ何をどう書くべきか迷ったりして書くこと自体に手間取りましたが、知らず知らずのうちに物事を順序立てて説明できるようになっていることに気が付きました。なぜそれが実感できたかと言うと、以前と比べて明らかに話しやすいのです。話し終えて相手がすんなりと納得した様子を見て、小さな達成感のようなものが湧いてきたのです。今までできなかったことができるようになるって、やっぱりうれしいものですよね!例えば、今日一日で気付いたことを事を就労移行支援のスタッフに話す場合、予め日報に文章を書いておくと、要点を簡潔に話すことができました。何の準備もせずにそのまま話してたら、きっと途中で言い淀んでしまっていたでしょう。それに、書いてみることでアイデアが浮かんできたり、思わぬ発見ができたことも今まで多々ありました。

また、日常生活で様々な困りごとを抱える私たちは、どうしてもネガティブな気持ちに襲われやすいですよね。そんな時は文章か箇条書きで書き出してみると、書いているうちに原因がハッキリしたり、どうすれば良いか対処法が自然と頭に浮かんでくることが案外多くあります。たとえ解決法がわからなくても、自分の気持ちが整理されているので、誰かに相談する時に伝えやすくなります。腹が立った時でも、誰かに感情をぶつける前に書き出してみると、書き終える頃にはいくぶん心が落ち着いているのを実感できると思います。誰かに話す頃には、感情的になることなく順序立てて話せるはずです。

まとめ

話す前に書くようにしてみたところ、始めて半年ほど経った最近では、普段の会話でも以前より伝わりやすくなってきているような気がしています。きっと、書くことで心を落ち着けることを学んだからだと思います。自分なりのペースを掴みつつあるのかも知れません。私の座右の銘は「諦めない」ですが、自分の可能性を信じ続けることが大事だと実感しています。

みにくいアヒルのおっさん

みにくいアヒルのおっさん

広汎性発達障害・注意欠陥多動性障害の40代。いつか“白鳥”なれるよう、自分の輝ける場所を求めて、社会復帰への訓練を受ける日々を過ごしています。座右の銘は「諦めない」!

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