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発達障がい〜神からの贈り物〜,連載コラム 2019.1.10

困りごとが人生を裕福にする。便利なものが人生を堕落させる。(『発達障がい~神からの贈り物~』第26回)

困りごとが人生を裕福にする。便利なものが人生を堕落させる。(『発達障がい~神からの贈り物~』第26回)
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第26回 <毎月10日連載>

新年が始まるとき、新たな誓いや目標などをたてる人も多いのではないでしょうか?実は私はここ5年ほどそういうものと無関係な生活を送っています。全く目標が無いのではなく、目先の目標がどんどん達成されていくので、あまり必要が無いようです。もちろん過去はしっかり計画を立てていた頃もありましたが、そんなことよりも目先の自分が向き合うべきものとしっかり毎日向き合うだけで人生は本当に見違えるほど充実したものとなっていくようです。

巷の発達障害啓発云々の記事やコラムなど、また自助会などでの発達障害の困りごとへの対策として、様々なテクノロジーや便利グッズ等を推奨するものを多く見るように思います。もちろん私もこの冬はC言語をしっかり復習したようなデジタル好きなのでタブレットなど様々な便利グッズを利用しています。しかし、ここに大きな落とし穴があることへの危惧を常に感じています。

例えば、最近の自動車は様々な安全装置が装備され、事故を起こす確立がどんどん減少しているように思われます。近い未来には人間が運転することなくなってしまうでしょう。昨年、私は英語の記事をチェックしていてアメリカで自動運転モードで運転していた運転手がぐっすり眠り込んで危うく大事故になりかねない、ということを目にしました。

便利なものにはそれと同じ大きさの危険は必ずあるものです。自動車が安全になればなるほど、それを当てにしていい加減な態度になってしまうものです。もちろん全ての人がそうだとは言いませんが、逆に全ての人が慢心にならないとも言い切れません。

考えてみれば、便利なものというものは何か困りごとがあったから生まれてくるのではないでしょうか?また、エジソンをはじめとする偉人たちも自身の困りごとがあったからこそ新たなものを生み出せたのではないでしょうか?

一方で、それらから生み出される便利なものに胡坐をかいて自身を堕落させるだけでなく周りをも巻き込む惨事を起こすものも現れる…。人間とは実に儚いもの。

このコラムを継続して読まれている方はもちろんご存知でしょうが、私の開く自助会でも、私のブログでも、発達障害での困りごとへの対策というものの話題が極めて少ないのは以上が理由です。自分自身の困りごとに真正面から向き合い、現在は福祉職員として利用者たちの困りごとにもしっかり向き合うことで、私自身の人生はどんどん裕福なものになってきています。もちろん利用者がより自立できることが福祉職員としての第一義ですが、無理やりその人に行動を強制しても良い結果が得られるわけもなく、それより私自身が実践したほうがはるかに周りへの影響が大きいことを経験の中から得ました。

過去は何度も転職を繰り返し、引きこもりも何度も経験し、長い鬱に苦しんだ私が、このような生活を送ることが可能になったのは、自身の困りごとに感謝できるようになったからだと感じています。コラムの『発達障害、神からの贈りもの』というタイトルも上記のような内容から得られたものです。

私自身は、昨年末をもって障害福祉サービス受給者証を手放しました。更に自身の人生としっかり向き合いながら退路を断って本年を過ごすつもりです。

遅くなりましたが、本年もよろしくお付き合いいただきますよう、よろしくお願いいたします。

ライタープロフィール
Kei スズキ
Kei スズキ

1969年大阪府泉大津市出身 高知大学農学部卒
ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、道化師、学習塾経営など仕事は長続きしないながらも様々な分野に挑戦、一方で離婚を経験したことから10年の欝を経験。そののち2013年に発達障害の診断を受ける。現在はさかいハッタツ友の会の自助活動を中心に、自身の経験を活かし、発達障害者の生きがいや生き方についての啓発活動を行う。

  • HSPと、ともに。
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