トラウマ(PTSD)克服ガイド:700円のオモチャでフラッシュバックを防ぐ

暮らし

頭の中に何度も嫌な思い出がよみがえる。忘れたいのに忘れられない

苦しくて、いっそ電気ショックで記憶を消してしまいたい——。

発達障害のある人なら、一度はそんなフラッシュバックやトラウマ)に苦しめられた経験があるのではないでしょうか。

私も物心ついたころから26年以上、その苦しみに悩まされてきました。

今回の記事では

・26年間苦しんだトラウマを克服した方法

・トラウマ克服に役立ったアイテム

を紹介します。トラウマに悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

(※この記事は広告や販売促進を目的としたものではありません。実際に私が体験して効果を感じた方法を紹介しています。)

1トラウマを発症したきっかけ

私がトラウマを発症したきっかけは、親が重い病気にかかり、私が養護施設に預けられたことでした。

そこで職員から身体的な虐待を受けたことが、最初の原因です。

その後も発達障害があることで、教師や同級生、そして親からも日常的に身体的・精神的な虐待を受け、症状はさらに悪化していきました。

2トラウマの症状

トラウマの症状は、言葉では言い表せないほど苦しいものでした。

何でもない日常の瞬間に、突然強い恐怖や悲しみ、怒りが押し寄せてくる。

自分の意思とは関係なく、心と体があの時の危険な記憶に引き戻されるのです。

あまりの苦しさに耐えきれず、自傷行為をしたり、叫んでしまったりすることもありました。

さらにトラウマの影響で、社交不安障害や夜驚症も発症し、普通の生活を送ることさえどんどん難しくなっていきました。

3トラウマの治療が効かない

トラウマの治療法としてよく知られているのが、眼球運動による脱感作療法(EMDR)です。

これは、トラウマ体験を思い出しながら目を左右に動かすことで、脳の神経回路を再処理し、心の傷を和らげていくというものです。

けれど私には、この方法は効果がありませんでした。目を動かすだけの刺激では、トラウマによる強烈な精神的ショックの記憶に太刀打ちできなかったのです。

さらに、トラウマの原因となった出来事を思い出すだけで自傷行為をしてしまうことがあり、私にとっては危険すぎて続けられませんでした。

もう一つの治療法として「神田橋処方」と呼ばれる漢方薬を使う方法もありますが、私の住む地域には信頼できる心療内科がなく、薬も個人で買うには高額すぎて、この方法も試せませんでした。

4トラウマ治療の方法を探し続ける

上記のように私は26年以上、トラウマに苦しみながら、さまざまな治療法を探し続けてきました。

そんな時、「凹凸ちゃんねる」という発達障害向けのまとめサイトで「テトリス療法」という方法を見つけたのです。

トラウマのつらさは、記憶と一緒に強い感情が蘇ることにありますが、この治療法では、記憶が蘇る瞬間にテトリスをプレイし、「トラウマ=テトリス」という新しい結びつきを脳に作ることで、感情の代わりにテトリスの映像が浮かぶようにするというものでした。

信じがたい方法に思えましたが、実際にこの方法でトラウマから回復した人も多くいたようです。

私も試してみましたが、テトリスは1回のプレイ時間が長く大量のトラウマを今すぐなんとかしたいという私のようなタイプには向いていませんでした。

ただし、ひとつのトラウマに集中して向き合う場合には、一定の効果があるように感じました。

5私を救ったアイテム

EMDRは効果がなく、漢方薬は高額で買えず、テトリス療法も私には合いませんでした。そんな私が最終的にたどり着いたのが、「もぐら叩き療法」です。

この方法では、「もぐらたたき キーホルダー」という約700円のキーホルダーのミニゲームを使います。(購入は[Amazonリンク:https://x.gd/g7SUA]、または「もぐらたたき キーホルダー」で画像検索すると見つかります。)

トラウマを思い出したときに、このゲームを1分ほどプレイします。

ゲーム内容はシンプルで、次々と光るボタンを押していくというものです。

スピードが速いため集中力が必要で、感情を思い出す余裕を与えません。

その結果、トラウマを思い出しても負の感情が湧き上がらず、苦しみが大きく軽減されます。

私はこのミニゲームをスマホに付け、いつでもすぐにプレイできるようにしています。

また、プレイできない状況では、トラウマを思い出した瞬間にこのゲームの画面を思い浮かべることで「トラウマ=苦痛」から「トラウマ=ゲーム」という反応に脳を書き換えます。

この方法は私にとても効果があり、数週間でトラウマの記憶がただの「過去の出来事」として思い出せるようになり、感情の再体験がほとんどなくなりました。

6使用上の注意

この方法を実践する際には、次の3つのポイントに注意してください。

1.常にゲームを身に着ける
このゲームはキーホルダー型なので、カバンやスマホに付けて常に持ち歩きましょう。トラウマを思い出したときに、すぐゲームをして「トラウマと感情を結びつけないこと」が重要です。

2.音を出さないようにする
このゲームには音が出ます。

本来は音がある方が聴覚・視覚・触覚を使うため集中しやすく効果的ですが、公共の場では音を出せない場合もあります

その際はスピーカー部分をシールやテープで覆うと音が小さくなります。

2重に貼るとかなり静かになり、外でも安心して使えます。

3.継続する
トラウマを思い出したら、すぐこのゲームをプレイしてください。

それを繰り返すことで「トラウマ=ゲーム」という反応に脳が書き換えられ、感情が蘇らなくなっていきます。

少なくとも1か月は続けることが大切です。

以上が、私が実際に行って効果を感じた「もぐら叩き療法」です。

私はこの方法によって、約26年ものあいだ苦しめられていたトラウマからようやく解放されました。

もし同じようにトラウマやフラッシュバックに悩んでいる方がいたら、この方法が少しでも助けになることを心から願っています。

陣内マリア

陣内マリア

LD(非言語性学習障害)のある20代。とくに知覚推理の分野に大きなハンデがある。大学を卒業後、新卒で大手企業に入社したり、海外で幼児教育の資格を取って幼稚園で働いたりと、いろいろなことに挑戦してきた。けれど、発達障害にともなう困難から長く続けられず、どれも退職。今はライターとして細々と暮らしている。いつか自分にもできる仕事を見つけて、正社員として働くのが夢。

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