セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜
「いま空気が良くない?」そう思えたことはチャンスかもしれない。(セコラム第29回)
仕事『セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜』 vol.29
「あれ、いま空気が良くないかも?」
そう感じるとき、一緒に働くメンバーが何かしらの不満を持っていることが多いです。
たくさんの人たちが働く場、不満がないという環境が理想的ですが、不満がどこかしらに存在していることは当たり前に起こっていると思います。この不満を不満のまましているのではなく、不満が小さいときに解消できるような対応をすることが必要です。
三休でも小さなわだかまりが出始めた段階でスタッフで共有し、どのように対応していくのかを決めています。サポートにおけるハインリッヒの法則のよう。1つの重大事故の背後には29の小さな事故があり、その背景には300の異常が存在することがハインリッヒの法則。ぽつりと出始めた不満がきっかけでメンバー同士の衝突や事故にもつながるかもしれません。
最近とあるメンバーが「散歩する時間を取れていない」と不満を漏らしました。その日のうちにスタッフ同士で共有し対応策を考えました。いままでは送迎が開始する前に事務所に来てもらい一緒に送迎に出ていましたが、みんなの送迎を終えるまでに事務所に来てもらい、畑に向かう前にもう1度事務所に寄るようにしました。そのことで彼は「安心」を得ることができ、三休に気持ちよく通うようになりました。
彼のように自分から思いを表出することができる人ばかりではありません。なかなか思いを外に出せない人もいます。彼らから不満を聞き出すためには日々のコミュニケーションが不可欠です。コミュニケーションを円滑にしていく1つの方法を行っています。それは毎週水曜にランチ会と称し、スタッフやメンバーと一緒にご飯を食べています。ここで仕事内外の話をすることで関係性をつくることができています。これが思いを伝えてもいいとの信頼関係につながっていくでしょう。
「いま空気が良くない?」そう思えたことはチャンス。それに対して真摯に向き合い対応することで、さらに働きやすい環境をつくることができます。その積み重ねで作業の質も高まっていき、仕事へ取り組む意識も身についていきます。
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