障害者雇用の現状は?右肩上がりに増えているが課題も

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出典:http://www.photo-ac.com


障害者雇用について、関心がある方も多いのではないでしょうか。障害者雇用促進法により、企業は100人に2人の割合で障害者を雇用することが義務づけられていますが、実際のところはどうなっているのでしょうか。現在の障害者雇用の状況についてご紹介します。

障害者雇用は右肩上がりで増加し、初の9万人越え



厚生労働省は、2015年度にハローワークを通じて、就職した障害者が9万191人(前年度比6.6%増)だったと発表しています。7年連続の増加で、1970年に統計を取り始めて以降、初めて9万人を超えたとのことです。

障害別の就職者数は、精神障害3万8396人(同11.2%増)、身体障害2万8003人(同0.6%減)、知的障害1万9958人(同6.6%増)などで、精神障害者、知的障害者の雇用は増え続けているそうです。


身体障害者の雇用



上の記事だけを見ると、身体障害者の雇用が減っているので、身体障害者は就職しにくいのかなと思ったのですが、そうではないようです。

"大企業では、就職の際に障害者枠として採用するところが多いようです。障害者雇用枠での就職においては、精神障害者、発達障害者、内部身体障害者、身体障害者など、どの障害者を雇っても、法定雇用率のパーセンテージに寄与する割合は同じです。大企業では、身体が不自由な車椅子の方などが、精神や発達障害、内部障害者のある方よりは優先して就職できることが多いようです。"


一方で、身体障害の方が就職するには、バリアフリーの問題で設備にお金がかかることがあるため、中小企業では、躊躇するところも多いようです。


精神障害者の雇用



上記のように「精神障害者の雇用者数」は過去最高を更新しています。その理由として、1つは薬が良くなった事、2つ目が医療のやり方が変わった事、3つ目が単純な動機で働き始める人が増えた事、4つ目として厚生労働省が就業に力を入れて助成している事が挙げられます。発達障害の方も精神障害として雇用率にカウントされるようになったのも増加した一因となっています。


障害者雇用の課題



障害者雇用は年々増加していますが、健常者と比べると、健常者が95%の就職率に対し、障害者の就職率は5%位しか就職できていないのが現状です。また、約半数の企業が法定雇用率2%に達していません。障害者の雇用が増えてきているといっても、現実的には、まだまだ厳しいのが実情の様です。

それから、就職している障害者においても、受け入れる側の体制が不十分で、現場の社員に任せっきりになっていて配慮がしっかりとなされていない場合が少なくありません。

また、就職する障害者も、自ら積極的に信頼関係を築いていこうという努力に欠けるケースもあります。

雇用する企業、雇用される障害者の双方が理解し合うことで、障害者雇用が上手くいき、戦力として活躍できる障害者が増えていくでしょう。


参照
どんどん前へ!車いすユーザーの面接事情と9万人超えの障害者雇用
出典:https://1234times.jp

障害者ドットコムニュース編集部

障害者ドットコムニュース編集部

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