障害の特性~苦手を克服するには
暮らし出典:Photo by Usman Yousaf on Unsplash
私は混合型ADHDと高次脳機能注意障害の2つの障害があります。これにより、得意なものと不得意なものがハッキリ分かれています。
例えば「興味のある分野」では特に成果を上げやすいです。しかし「興味のない分野」では全くといっていいほどに成果を上げることができません。
ですが「興味のない分野」の中から「新しい気づき」をえて「楽しいと思える分野」に変えることはできます。
今回のコラムでは「私の困りごと」と、それに対してどのような取り組みをしたかを書いています。
私の不得意なもの
不得意なものの要因は3つあります。1つ目は興味関心がないことです。2つ目は不明点がわからないことです。そして、3つ目は物を忘れることです。
例えば、興味のないものは、人の何倍も時間をかけてやっと覚えることができます。また、相手の説明が理解できない場合、多くの人は「質問をすれば解決する」と考えるかと思います。しかし、私の場合は「何をきけばいいか分からない」状態に陥ります。
他にもタスクの管理や整理整頓ができないことや、さっきまで話していた内容をすぐに忘れてしまうことがあります。
細かく書き出すと、興味以外で共通している部分があります。それは1つのことに集中できないという点です。
私の「質問する行為」は「主題と別の何かがずっと気になっている」もしくは「全体像が掴めず、それが気になっている」可能性が挙げられます。また「直近の話しの内容を忘れる」場合は「話とは別の何かに気を取られている」可能性が挙げられます。
「整理整頓」や「タスク管理」に関しては混合型ADHD~ADHDの種類と対処方法を参照してください。
私の得意なもの
一方で得意なものもあります。それは興味関心があることと見通しが立っているもの、1対1での対話が挙げられます。
特徴をそれぞれ見てみましょう。まず「興味関心があること」は自ら行動を起こすことが多いです。そのため、過剰に集中してしまい、周囲が見えない状態になることもあります。
次に「見通しが立っているもの」です。これは何をするか明確でその道筋を自分で思い描けていることが特徴です。
最後に「1対1での会話」です。例えば、工事を近くでしている場合を考えてみてください。工事の音がうるさくても、相手の声を聞き取ろうとしませんか?これはどの環境でも「意識を向ける」という点では同じだと思います。
単体で見るとバラバラに感じるかもしれません。しかし「対象が決められている状態であれば、1つのことに集中することができる」という共通点があります。
不得意でもできないわけではない
私が仕事をするうえで困ることは「相手に何をきけばいいか分からない」が最初に思いつきます。これを対処するには、メモを取って情報を整理する必要があります。
ですので「メモを取る時間が必要です」と伝えます。「こんなことでメモを取る必要はない」という方もいます。しかし、私は何が重要でどんな作業に関わるかを知らないと落ち着かないことを伝え、メモを取る許可をもらいます。
また、メモを取ることは「相手の話に集中すること」と「興味関心をもつこと」にもつながります。「相手の話」という1つに焦点をあてて処理をするので、情報の整理がしやすくなります。
もし、情報の整理が追いつかない場合は、相手に待ってもらうことや、情報を小出しにしてもらうことも視野に入れています。
私の方法は「苦手を克服するために、自分の得意な分野に持って行く方法」です。
障害の特性は人それぞれですが、苦手な分野と得意な分野はそれぞれあると思います。もしすぐに思いつかないのであれば、周囲の人に聞いてみたり、過去の経験を振り返ってみる方法もあります。
苦手なことだけ思いつく方もいると思います。その場合は、苦手なことを書き出して、それに対するメリットを書き出してみてはいかがでしょうか。自分の気づいていなかった得意かもしれない部分が見えるかもしれません。
最初は失敗することを前提に「とりあえずやってみる」ぐらいの考えでしてみてはいかがでしょうか。
失敗したとしてもそこから「何が問題だったか」を整理することで次につなげることができると思います。