働く上で出来る工夫~発達障害と共に生きる

発達障害

出典:Photo by ian dooley on Unsplash

現在私は、転職活動中なのですが、実際に仕事についてから実践しようと思っていることについて、紹介しようと思っています。今まで健常者として働いてきた中で、ここがきつかったなと思うことや、もっとこうしておけばよかったなと思う事が結構ありました。今回はそれらの問題から見えてきたことを紹介します。

デスクダイアリーの活用

私が困ったことの1つ目が「いつ何をやって、どのような指示を受けたか思い出せない」です。「この仕事をいついつまでにやっといて」といわれ、その指示を受けたメモをパソコンの画面に付箋で貼りつけていました。ですが、肝心の期限の部分が分からず、間に合わないことが多々ありました。

就職してからは「デスクダイアリー(A5判の手帳)」を活用していこうと思っています。見開きで2日になっており、1日に使えるスペースが1番大きい物を購入して、業務日誌的なものを書こうと考えています。

業務日誌"的"と書いたのですが、これには理由があります。業務日誌だと実際にやったことしか書きません。しかし、自分が書こうと思っているのは「その日実際におこなった業務」以外にも「その日受けた指示内容」「その日受けた注意」などです。

業務日誌とは別に、その日実際にやった業務を時間と一緒に記入することで、自分なりに振り返ることができるようになります。

また、その日受けた指示内容を自分の解釈で書いておき、先輩の社員に「この前の指示は、こういう認識であっていますでしょうか?」と確認することで、発達障害を持つ人にありがちな指示の解釈間違いを防ぐことができます。

さらに、その日受けた注意はペンの色を変えて書いておくことで、次の日に注意されたことが、ぱっと見で分かりやすいです。また、何回も同じことが書いてあると「同じ注意を何度もをされている」と自覚できます。自分の業務改善にも必ず役立つと思います。

電話応対に関して

2つ目は「電話応対がうまくいかない」です。以前は電話を取ったはいいものの、誰からの電話かがはっきりしない、電話の相手に折り返しどうしたらいいのかが分からないなど電話応対もうまくいきませんでした。

私の場合ですが、電話応対をするときは適当なメモ用紙や付箋ではなく「決まったフォーマット」に記入するようにしています。

いつ、どの会社の、誰が、どの番号でかけてきて、何についての電話なのか、要件はどのようなものか、こちらからの折り返しのアクションは何が必要なのか、誰が電話を受けたのか(自分ですが)。このような項目で分けた、自分で書きやすいフォーマットを作って運用するようにしています。

電話応対は聞いた情報だけではなく、電話番号や時間など見た情報も記入する必要があります。ただ、発達障害を持つ私はとっさにそれらの情報を他人に見やすく書くことはできません。

また、キレイに普通のメモ帳などに書き直そうにも、すぐに自分の聞いた情報がどんどん抜けていってしまっていて、どう書き直せばいいのか分かりません。

そのためにも、電話応対用のメモは自分にとって分かりやすいフォーマットにしようかと考えています。そこに記入しておくことで、電話を受けているときに埋まっていない項目をすぐに聞き直すこともできますし、書き直しのときに自分でどのように書いたのかが分かりやすいです。

また、受け取った相手も、次に自分がどのような行動を起こせばいいのか分かりやすいかと思います。

ボイスレコーダー等録音機器の活用

3つ目は「会議などでの指示が上手く聞き取れない」です。会議や商談など、重要なことを長い時間、聞く機会は障害者雇用であれば少ないかもしれませんが、ゼロではないかと思います。

そういうときに役立てようと考えているのが、ボイスレコーダーなどの「録音機器の活用」です。会議などの場合、特に大事なことが多くその場でのメモが追い付かないなんてこともあるかと思います。実際そういう場面もありました。

録音機器を使うことで「いった、いっていない」というトラブルが防げるほかに、大事なことで聞き逃しているところが無いか、確認することができるのです。

また、私の場合ですが、その場で書いたものは読みづらいものになっており、自分で書いたメモのはずなのに、自分でさえも理解できないものになっていたのです。

録音しているので、もう1度聞き直しながらメモを取りなおすことで、聞き間違いしているかどうかも自分で気づくことができます。また、好きなタイミングで止めてじっくりメモを取る時間も取ることができるので、会議の内容をほぼ聞き漏らしなくしっかりと指示受けができるのです。

もちろん上司のほかに会議に参加される方にも録音の許可は必要かと思いますが、障害者雇用での採用の場合、配慮事項として最初から伝えておけば違和感やトラブルなく録音機器を使用できると思います。

商談などの場合には当然、相手の会社に許可を取る必要があります。「トラブル回避のため」と伝えておくことで、自分のためでなく相手を守るためになるので、録音機器も使用できるのではないのかなと思います。

ここまで私がしようと思っている工夫についてお伝えしました。障害者雇用の場合、面接の場で配慮事項について必ず聞かれるかと思います。その際は自分でできる工夫と、会社にして欲しい配慮を伝える必要があります。

今回の工夫を、障害者雇用を目指される際に一考してみてはいかがでしょうか。

猫目漱石

猫目漱石

20歳の頃に広汎性発達障害と診断されて以降、大学を卒業後30歳まで健常者として仕事を行なう。2022年に障碍者手帳を取得し現在は障碍者雇用を目指し勉強中。
座右の銘は「孤高であり、至宝であれ」。一人として自立し自律出来るようにしつつオンリーワンの価値を見出すために日々奮闘中。

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