37歳男2人、知的障害の同僚を業務用洗濯機に押し込み作動させた疑いで逮捕
暮らし 知的障害Photo by Oli Woodman on Unsplash
本当の意味で知的障害者を知るには、実際に知的障害者と共に仕事をする体験を重ねて知己となるのが最も手っ取り早いと言われています。ただ馬の耳に念仏と言いますか、そうした環境に身を置いてもなお理解と程遠い領域から頑として動かない手合いも居ます。同じことをしても人生経験として蓄積されるかどうかは個人差があるようですね。
さて、京都市下京区のクリーニング店で、37歳の男2人が「お前臭いねん、洗濯機入れや」などと言い、知的障害を持つ50歳の同僚男性を業務用洗濯機に押し込んで作動させるという傷害事件が発生しました。30代後半の健常者が仕事で使う洗濯機でそういう事をするとは俄かに信じがたいですが、現実に起こった話です。
被害男性は全身打撲を負う全治2週間の怪我で済みましたが、死んでいてもおかしくはありませんでした。診断した病院の通報によって、2人の健常者は傷害の容疑で逮捕されています。しかし被害男性はこれをきっかけに退職してしまいました。トラウマも負っていると同じ業種での再就職は難しいでしょう。
警察の調べで、被害男性は以前から暴力を受けていたことが明らかとなっています。エスカレートするあまり、仕事で使う洗濯機であるとか、下手をすれば死ぬかもしれないとか、そういったことを考えられなくなったのでしょう。
恐らく容疑者らは、逮捕されたことも被害男性のせいにしているのではないかと思われます。攻撃的な人ほど被害者意識も大きいですからね。娑婆に帰ってきたらアンチ障害者の界隈に入り浸るのでしょうか。なんにせよ、30代後半の健常者が分離せず障害者と働いた結果がこれでは、魂の領域で障害者の存在を許せない層さえいるのではないかと慄いてしまいます。
更に心配なのは、あのような鬼畜が存在するからといって安全の名のもとに障害者の隔離へと回帰しかねないことです。安全に働けることは重要ですが、一般雇用は危険だから施設に押し留めようという極論には反抗していかねばなりません。隔離されるべき層があるとすれば、それこそアンチ障害者の側でしょう。
参考サイト
知的障害ある同僚を洗濯機に入れ回転させたか 2人逮捕
https://www3.nhk.or.jp
知的障害