喫煙とメンタルヘルス(後編)
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当ホームページにお越しくださった皆様こんにちは。ライターのくろねこです。
今回は喫煙と精神状態の関係の続編をお伝えします。
タバコは精神的に良くないのか?
「喫煙とメンタルヘルス(前編)」でお伝えしたように「タバコが身体に良くない」ということは、世間的に知られた事柄です。それでは、喫煙は精神面においては如何なる影響があるのでしょうか。タバコは精神的に悪い影響があるのでしょうか。このような意見はくろねこもあまり聞いたことがありません。
「喫煙により気分が和らぐ」という人は、かなりいます。タバコは身体的には良くないものという一般的な常識はありますが、精神的な面から見た時には不健康なものなのでしょうか。
結論から述べると、喫煙は精神的にも良くない影響を及ぼす可能性が高い、と考えられています。そのため、身体も精神的も健康でいたいと考えるのなら、できる限り禁煙に努めた方が良いでしょう。うつ病などの精神疾患を抱えている方も、できる限りタバコをやめた方が病状の回復には良い影響があることになります。
タバコの精神状態への影響は
・短期的に見れば、喫煙により気分が落ち着く事もある
・長期的に見れば、精神に喫煙が悪影響を来たす可能性は高い
ということになります。
その現実は?
喫煙が気分を和らげる効果のみを見て、「喫煙は精神的には良いもの」と誤った判断をしてしまう方は多いです。実際、「喫煙によって気分が落ち着く」「集中力が上がる」と感じている方もおられるでしょう。このような作用はニコチンの作用によるもので、確かに一時的には効果があります。
しかしこれは短期的に限った話でしかありません。長きに渡ってニコチンを摂取している場合、次第に依存性が形成され、「ニコチンがないと落ち着かない」「集中できなくなる」という悪い効果が表出してきます。
アルコールやニコチンといった依存性のある物質は、摂取を中断すると「離脱症状」と呼ばれる症状に陥ります。タバコの場合は、長期間喫煙していた場合ニコチン依存となり、禁煙すると依存物質がないことによって身体的な変化が起こり、それが精神的な影響につながっていくのです。
離脱症状は、依存性物質の血中濃度が急激に下がった事で現れ、イライラ・集中力低下・落ち着きのなさなどといった精神症状や、身体症状では、しびれ・ふるえ・発汗などの症状も現れます。
ではどうしたらよい?
結論から言いますと「いますぐにはタバコを止めない方がいい」です。うつ病などの精神疾患で加療中の方は元々は精神的に不安定です。そうした中で、無計画な禁煙から離脱症状に陥ると、より精神に悪影響があります。
禁煙を行う場合は診察で精神科主治医に相談をして判断を仰ぐようにして下さい。最近では健康保険が適用される禁煙補助薬が処方されるようになりましたので、過去に比べると手軽に禁煙に取り組める環境が整ってきています。
くろねこの知人にも、ある日突然スコーンとタバコ吸いたい気持ちが転がり落ちて、タバコいらなくなったという人がいます。禁煙したくなったら、多少時間がかかっても無理なく日々を過ごすのが、結果的に精神的にも身体的にもよくなるのだと考えています。
最後までお読みくださってありがとうございました。
参考文献
うつ病の人はタバコをやめた方がいいのか?喫煙と精神状態の関係~せせらぎメンタルクリニック
出典:blank"http://seseragi-mentalclinic.com