認知行動療法とは?考え方を変えることで気持ちが穏やかに
暮らしみなさん、認知行動療法という言葉を聞いたことがあるでしょうか。今回は認知行動療法についてご紹介したいと思います。
認知行動療法とは?
日々の生活の中で、人間関係に問題が発生することがあると思います。例えば「嫌われているのではないか」「初対面の人にこんなことを聞いては失礼だ」などと考えてしまうことがあります。この考え方(認知)を修正するのが「認知療法」です。
しかし、考え方を変えるだけで心の問題が解決するわけではありません。実際に行動しながら改善を目指すものが「行動療法」といいます。
この2つ、認知療法と行動療法を組み合わせたものが「認知行動療法」です。
認知行動療法の基本
認知行動療法では4つのステップに分けて治療をすすめていきます。
①認知と感情を分ける
「認知」は変えることができますが、「感情」を変えることは難しいのでこの2つは分ける必要があります。認知を変える場合、例えば緊張する場面で「緊張しないようにしよう」ではなく
「緊張は自然なことだから、多少硬くなっても伝えることはしっかり伝えよう」と考えなおすといった感じです。認知を修正することで感情がいくらか緩やかになります。
②別の可能性を現実的に考える
何かマイナスのことがあったとき、人間はパニックになりやすいです。このとき「別の可能性を現実的に考える」という習慣を持っていると心の助けになります。例えば「友人を食事に誘ったが、3日間メールの返信がこない」といった場合に「嫌われてしまった」といった、1つの考えだけでなく「仕事中で携帯が見られないのかもしれない」「電波の届かない場所にいる」など、他の可能性を挙げましょう。人は放っておくと、証拠もないのに非現実的な考え方をしていきます。それを食い止めるためにも、別の可能性を現実的に考えるという視点は大切です。
③思考の歪みをチェックする
人間には瞬時に浮かんでくる「認知のクセ」があります。これを「自動思考」といいます。例えば「友人に送ったメールの返信がこない」という時ならば、「嫌われているのかもしれない」「メールがつまらなかったのかも」など、とっさに頭に浮かんだ考えが「自動思考」です。このゆがみ思考に気がつくことができれば、その暴走を止めることにも役立ちます。
④ゆがみ思考を修正する
ゆがみ思考を修正するには日記を利用するとよいでしょう。日記の書くとき以下の3つを取り入れるとより効果的です。
・その日の出来事をシンプルに書く。
・出来事に対して感じたこと、考えたことことを書く。
・3日後に見直して、感じたことや考え方が現実に沿っているかをチェックする。
このように、ある出来事に対して感情を書くことで心のクセが見えてきます。心のクセが見えると、その暴走にも対処できるようになります
以上が認知行動療法について簡単な解説になります。心のクセに気づき、それが現実に沿ったものなのかと考えることで「認知行動療法」を実践していきましょう。