ADHD傾向を持っている上司との報・連・相
仕事 発達障害出典:https://www.pakutaso.com/
みなさん、精神症状のある方と一緒に働いた経験はありますか? 筆者は以前、ADHD傾向のある上司の元で働いておりました。ADHDについてのご説明は過去コラムADHDとは?~それ、単なる性格ではないかもしれません!をご参照ください。)
新人当初はビジネスマナーマニュアル通りの報告・連絡・相談をしていたものの、意思疎通がうまくいかないことが多々ありました。しかし、上司の傾向を理解し、報告・連絡・相談の工夫したところ、スムーズにコミュニケーションできるようになり、大きな仕事を任せていただけるようになりました。
今回は筆者が実行していた工夫を皆さまにご紹介したいと思います。
報告編
上司は会議出席の機会が多く、得意先に外出されるなど不在が多い方でした。
もう読者の皆さまも実践されているかもしれませんが、報告はメールと口頭両方で行いました。メールは赤字を交えて箇条書きで行い、口頭での報告は上司がパソコン作業されていない合間を見計らって、メールでも報告した旨お伝えしました。
また、普段から雑談などを通して情報共有していると、報告の件数が減り、業務を円滑に進めることができました。
連絡編
上司が不在中、複数のお客様から上司宛へ様々なご相談やご要望のお電話をいただきました。
受電後は携帯電話の伝言メモ、デスクへの付箋連絡、両方で連絡すると高確率で対応していただけるようでした。
付箋は下記のような少しの工夫ですが、上司から感謝の言葉をいただきました。
付箋の工夫
・「お電話がありました」伝言だけではなく、お客様のご相談事項まできっちりお聞きし、詳細に記入する(上司はお電話をしながらメモをとることを苦手とされていましたので、私のメモを見ながらお客様とお電話されていました)
・案件によって色を変える
・上司のデスク上で、他の同僚が記入した付箋も含め、案件別に時系列で整理し、左から右へ並べる
相談編
仕事の進め方など上司への相談事項はたくさんありました。そんな時は、自分なりの複数の解決法や過去の事例などを用意していないと上司は判断が難しいようでした。
おこがましく思ったのですが、上司の上司に相談していただきたい、上司に具体的にこんなことをしていただきたい、なども回りくどくせず率直にお伝えしました。そんな時はお断りを入れてから発言していたのですが、「その調子でどんどん発言して欲しい」と言っていただきました、後にADHD傾向のある方は、察することが不得意な方が多いことを学びました。
ADHD傾向のある方を一括りにしても、仕事の進め方、得意、不得意は人それぞれだと思います。筆者は筆者の上司に一番伝わりやすい報・連・相をその都度考えながら実行していたのですが、付箋の工夫は他の同僚の方にも喜んでいただけ、自身の大ざっぱな仕事のやり方を改めるチャンスをいただいたと思っています。
職場はいろいろな人がいますが、接し方や配慮を工夫することで意思伝達がスムーズになり、チームワークに繋がると信じています。
参考文献
大人の発達障害&予備軍に向けた全国初“弱み”を“強み”に変える職業訓練
http://diamond.jp/list/sp-menshealth
注意欠陥多動性障害(ADHD)